水分を過剰にとって消化不良を引き起こすダイエットは健康によくありません
水分を過剰摂取して消化不良を引き起こし、食物の栄養吸収を抑えるというダイエット法があると言います。
しかし、通常の食事とは異なる動作を身体に強制させるということには変わりありません。
体内に入った水分を処理する臓器などには大きな負担がかかってしまい、かえって身体に悪影響になってしまうこともあり得ます。
お水は適した量を飲むことが大切だと言えるでしょう。
目次
人体に強い負荷がかかってしまいます
意図的に水分を過剰摂取し、消化不良を起こすことでダイエットを行うという方法を目にすることがあるでしょう。
しかし、体内に入った過剰な水分を処理するため、腎臓や胃腸などの臓器には大きな負荷がかかります。
胃腸の消化吸収が妨げられると下痢になることがあり、腎臓に負担がかかることで低ナトリウム血症などを引き起こしてしまうとも言われています。
水分を過剰摂取して消化不良を起こすダイエットは、腎臓・胃腸などに影響が及ぶと言われています
夏場になると熱中症対策として、お水をたくさん飲もうというスローガンが掲げられることがあります。
しかし、どのようなものでも、過剰な水分を一気に摂取することに対しては推奨されておりません。
なぜならば、一度に人体の許容量を超える水を摂取すると身体に少なからず悪影響が及んでしまうからです。
ここでは水分の過剰摂取によって引き起こされる様々な症状などについて詳しく説明します。
なぜ、水分を多量に取るダイエットが良くないと言われるのかを、しっかりひも解いていきましょう。
水分をとりすぎることで胃腸に大きな負担がかかります
水分を必要以上に摂ることで、意図的に消化不良を起こします。
すると、食物の栄養吸収を抑えることが可能になり、ダイエットにもつながる……と言うのがこのダイエット法です。
しかし、実際に胃腸の処理できる量を超えた水分を取りいれてしまうとどうなるのでしょう。
処理スピードを超えた量の水が突然体内に入ってくると、胃腸は拒絶反応を示し、下痢になってしまうと言われています。
これは、消化吸収力が弱まることや、胃腸が取り入れた水分を尿や汗などに処理することができなくなった結果として現れる症状なのです。
胃腸の他にも、腎臓などは毎分処理できる水分量などが決まっています。
そのため、一度に大量の水をがぶ飲みしてしまうと、身体に悪影響を及ぼしかねないと言われているのです。
低ナトリウム血症に陥る危険性もあります
水分をとりすぎることによって低ナトリウム血症という症状を引き起こしてしまう可能性もあります。
低ナトリウム血症とは、尿や汗などで処理することのできる量を超えて水分を摂取することで、身体の中に水分が溜まってしまい、血中のナトリウム濃度が相対的に低くなることから引き起こされる症状のことを言います。
代表的な症状としては、倦怠感や頭痛、吐き気・嘔吐などで、重症化すると意識障害や痙攣などに見舞われてしまうこともあるといわれています。
健康的でスマートな身体を求めて身体に無理をさせてしまった結果として、このように健康を阻害してしまってはもはやダイエットどころの話ではないでしょう。
過剰摂取による症状は水毒や水中毒などとも言われています
水を摂りすぎてしまって健康障害がでてしまうことや水太り、下痢などになってしまうことなどを中国医学では「水毒」と呼んでおり、健康に良くないものとされています。
具体的な水毒の症状を挙げますと、身体の冷え、下痢、倦怠感、水分を処理しきれなかったことによる水太りやむくみなどでしょう。
水毒は、一度に冷たい水をたくさん飲んでしまう機会が多いことから、主に夏場に起きやすいと言われており、注意喚起が行われていることも多いです。
また、「水中毒」という言葉も存在します。
これは水分をとりすぎてしまったことによって腎臓の処理できる水分を超えてしまい、老廃物が排出されなくなり、身体に良くない症状をもたらしてしまっている状態のことを指します。
水中毒は頭痛や身体の痙攣、倦怠感などを引き起こすとされており、低ナトリウム血症は水中毒の中の症状のひとつだと言えるでしょう。
ダイエットとして導入しやすいという部分が問題なのかもしれません
水分を過剰に摂ることによって腹が膨れ、栄養吸収が抑えられると聞いてみても、想像は難しくありません。
お水をたくさん飲むだけというダイエット方法は非常に手軽で、普段の生活のなかでも実践しやすいものであるとも言えます。
しかし、人間の身体はそのような急激な変化に対応できません。
身体に無理を強いるダイエットで、なおかつ行うことによって体調を崩してしまうようなものであれば、それは良いダイエットとは言えないでしょう。
適した量のお水を飲むようにしましょう
水分は人間にとって必要不可欠なものです。
しかし、取り扱い方を間違えれば健康を妨げてしまうことにも繋がります。
適した量の水分をこまめ補給することで、健康を心がけましょう。