マラソン中、水分不足になるといろいろな脱水症状が起こります
マラソンは長時間走り続けますので、大量の汗をかくことが多いです。
そのまま走り続けると水分不足の状況に陥り、いわゆる脱水症状になってしまいます。
水分不足が続くと、いろいろと自覚症状が出てくるのです。
その中でも脱水症状のサインにはいくつかの兆候があり、
具体的には筋肉がけいれんする、頭痛、めまい、吐き気、強い疲労などがあります。
もしこのような症状が起きたら、速やかに水分補給を進める必要があります。
目次
真夏のマラソン以外でも脱水症状に陥るリスクはある
脱水症状といわれると、夏場のような炎天下のマラソンレース中に起きると思うかもしれません。
しかし夏場以外でも比較的気温の低い秋冬のレースでも発症する人もいるのです。
ランニングをしているときに体温が上昇し、汗をかきます。
汗が蒸発するときに熱を奪って平常の体温に戻します。
このメカニズムは秋でも冬でも機能しますから、決して油断すべきではないです。
脱水症状を起こさないようにするための水分摂取の方法
マラソンに参加するのであれば、水分不足によるさまざまな症状を引き起こさないようにするマネジメントが求められます。
そのためにとくに大事なのは、いかにうまくマラソン中に水分補給ができるかです。
以下ではマラソンに参加するにあたって押さえておくべき水分補給の基本についてみていきます。
脱水症状を起こさないために摂取すべき水分量は?
マラソンのレース中に脱水状態にならないためには、1時間当たり400~800ml程度の水分補給をしたいところです。
通常マラソンでは、5kmごとに給水所を設けているでしょう。
ここにはお水などの飲み物が用意されているので、ここでは必ず立ち寄って水分補給をすることが重要です。
中には「今はのどが渇いていないから次の給水所でもいいだろう」と思ってしまうかもしれません。
しかし給水所を通過してしばらくして、急に脱水症状を感じることもあり得ます。
のどの渇きを感じていなくても、給水所では必ず飲み物を飲む習慣をつけましょう。
もし全部飲めなければ、頭や足などに残ったお水をかけてクールダウンする方法もあります。
電解質を含まないお水のマラソン中の摂取がマイナス?
脱水症状を起こさないようにするためには、とにかくマラソン中にこまめに水分補給をすればいいと思っている人もいるでしょう。
しかし電解質を含まないお水を飲みすぎると、逆にマラソンのレース中に弊害をもたらす危険性があります。
お水を大量に摂取すると、血中ナトリウムの濃度が薄まってしまいます。
血中ナトリウムの濃度が必要以上に低くなってしまうと虚脱症状を招いてしまうのです。
虚脱症状の代表的なものとして、めまいや頭痛、不安感などがあります。
これらの症状を聞いて、気が付いた方もいるかもしれません。
先ほど紹介した脱水症状と非常に酷似しているのです。
つまり虚脱症状を脱水症状と誤認して、さらに水分を摂取しなければならないと誤解してしまうかもしれません。
その結果、さらに血中ナトリウム濃度が下がってしまって症状の強く表れる悪循環に陥りかねません。
マラソン中にありがちな補給ミスで水分不足にならないために
マラソン中に水分補給することは重要でも、うっかり取るのをミスしてしまう事例はままあります。
マラソンの中継を見ていると、プロのランナーでもこのようなミスをしばしば犯しています。
水分補給ミスを防ぐためには、まずどこに給水所があるか事前にシミュレーションすることです。
補給物がどのように用意されているかは、大会のホームページやパンフレットなどに書かれていますから、前もってチェックすることです。
ランナーの多い中で走っていると、給水所がわかっても混雑していて思うように飲み物を取れないこともあり得ます。
そのような場合には、自前で何か持って走る方法があります。
エナジージェルのようなものであればそれほどかさばりませんし、走るのに邪魔になることもないでしょう。
水分補給できなかった非常事態や、喝を入れるために補給食をもってレースに参加するランナーは少なくありません。
もしもの時の保険としてエナジージェルを持っていれば、精神的にも安定します。
マラソン中の水分不足は危険
私たちの体のうち、60%以上は水分によって構成されています。
ですから水分が失われると、いろいろな症状を引き起こしやすくなるのです。
2%程度失われると、のどの渇きを自覚するようになります。
さらにそこから水分が失われると脱水症状、さらには血圧の低下を招きかねません。
自分の体重の10%以上の水分が失われると、心臓や腎臓などの重要な臓器の不全を招きかねません。
そして昏睡状態に陥り、最悪死を招く可能性も否定できないのです。
水分不足対策でマラソン中の症状予防をしましょう
マラソンをするときには水分不足の状況をいかに防ぐかが重要な問題です。
上で紹介したように深刻な症状を招きかねないので、こまめな水分補給を心がけましょう。