便秘で出ないときは、便から水分がどんどん失われます
食べ物を摂取すると、栄養が胃と小腸で吸収され、残りが大腸に運ばれていきます。
大腸に達したばかりの食べ物の残りは水分を豊富に含んでおり、液状に近い状態になっています。
そして腸管を通り、直腸に到達する間に水分は吸収されていき、固形の便になってきます。
通常であれば、この状態でもまだ便は含んでおり、排便しやすいです。
しかし、便が出ないで腸に留まっている間に、少しずつ水分がなくなっていき、便はどんどん硬くなっていき、排便しにくくなっていきます。
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便秘が続くと、便の水分が少なくなり、さらに出ないようになります
大腸に達した食べ物は便となり、まだ水分は20%ほど残っています。
しかし腸に長く留まるとどんどん水分は失われ、便の水分は減っていき、硬くなって出にくくなります。
出にくくなりさらに水分が失われて便秘になるという、悪循環に陥ることもあるのです。
水分補給して便秘解消をしましょう
お水など水分をあまり飲まないとなると、身体に入る水分は少なくなり、便に含まれる水分も少なくなり、便秘になりやすくなります。
水分は便のぜん動運動を促す働きもあり、排便しやすくしてくれます。
このために、日頃から意識して水分補給をするようにしましょう。
1日に必要な量の水分を摂取します
人間には1日に必要とされる水分の量があります。
身体からは尿や便、汗や呼吸として水分は放出され、その量は1日2L前後です。
このために、1日2Lぐらいを目安として水分を補給すべきですが、食事でも500mL前後の水分を摂取しています。
食事の分を除けば、1日には1.5Lほどの水分を補給すべきだということになります。
ただ、体重が多いと摂取すべき量は増え、逆に体重が少ないと摂取すべき量は減ります。
もしも明確に自分の1日に必要な量を知りたいなら、体重に40mLをかけると目安となります。
例えば、体重が45kgの人であれば、45kg×40mL = 1800mLとなり、1日に必要な水分量は1.8Lです。
必ずしも1日これだけ水分を補給しないとならないとは限らず、昨日は少し量が少ない、今日は少し量が多かったなど、平均で目安量ぐらい摂取できれば良いです。
朝起きたらコップ1杯のお水を飲みます
便秘解消には、朝起きたら、すぐにコップ1杯のお水を飲むのが良いです。
お水が胃に到達すると、お水の重さによって、胃袋の下部を刺激し、それは大腸の上部に伝わり、その部分も刺激します。
刺激によって腸のぜん動運動が活発化し、排便しやすくなるのです。
ただ朝起きてすぐにお水を飲んで排便を促すには、コップ1杯のお水を一気に飲まないとなりません。
少しずつ飲んでは、お水の重さが少なく、あまり胃や腸を刺激しません。
さらには水分が腸に届いて便に水分を与える、眠っている間水分補給しない身体に潤いを与えるという役割もあります。
ただ冷え性などの人だと、冷たいお水は一気に飲むと身体を余計に冷やしてしまいます。
そのような方であれば、温めたお水や、お味噌汁などを一気に飲んでも構いません。
ミネラル豊富なお水は便秘解消に役立ちます
便秘を解消するには、水分不足にならないように、1日に必要な水分を摂取すべきです。
もちろん普通のお水などでも構いませんが、より便秘解消を狙うならば、マグネシウムやミネラルの含まれる、硬水と呼ばれるお水が役に立ちます。
マグネシウムは、便の水分を失いにくくする働きがあり、便秘予防に効果があります。
下剤の中にはマグネシウムが含まれており、便秘解消に効果のある成分なのです。
日本のお水はほとんどが軟水と呼ばれる種類であり、これは硬水とは正反対で、ミネラルがあまり含まれないお水です。
硬水は普段飲んでなく慣れていないお水なので、初めて飲む方は抵抗があるかもしれません。
また、身体に合わない方は、硬水を飲むとお腹を壊すこともあります。
そのために、便秘解消には硬水が良いですが、身体に合わない方は無理して飲む必要はないです。
1日の中で意識してお水を飲むようにします
1日に人間に必要なお水は2L前後ですが、これは大きなペットボトル1本分であり、意外に飲むのは大変です。
もちろん1回でこれだけの量を、一気に飲もうというのは、大変でしょう。
必要量を1日に摂取するなら、こまめに分けて意識して飲むようにすると良いです。
朝昼晩と食事のときにコップ1杯のお水を飲む、休憩時やお風呂に入ったときに飲むなど、タイミングを見つけて飲むようにすると良いです。
また水分の多い果物や野菜を食べると、より多くの水分を摂取できます。
水分補給する習慣をつけましょう
水分不足にならないようにして、便秘を防ぐには、1日に必要な量を摂取するべきですが、それにはこまめに水分を補給すると良いです。
そのために、日頃から水分補給する習慣を付けると、水分不足を防ぎやすく、意識して水分補給するようにしましょう。