便秘のメカニズムには水分不足が大きく関わっています
便秘にかかっていて、長時間お通じが来ないという人はいませんか?
そもそもなぜ便秘になるのか、いくつかの要因が考えられます。
偏った栄養バランスの食事を続けるなどの生活習慣の乱れもあれば、ストレスを過剰にため込んでいるからもあります。
しかしその中でも最も大きな要因といわれているのが、慢性的な水分不足です。
もしひどい便秘に悩んでいるのであれば、まず今からでもできる手立てとして、こまめな水分補給を心がけることです。
目次
人間にとって欠かすことのできない水分
私たちの体はいろいろな要素によって構成されています。
しかしそのなかでも水分の占める割合は大きいです。
実に私たちの体の60%程度が水分によって構成されているといわれています。
水分は体内でいろいろな活動を担っています。
その中の一つに体内の不要なものを排泄するメカニズムにもかかわっていて、不足すると排便がスムーズにいかなくなるわけです。
排便のメカニズムを理解して水分不足との関係を理解しよう
便秘と水分不足は密接な関係にあります。
このことを深く理解するために、そもそも私たちはどうやって排便しているのかを理解する必要があります。
排便のメカニズムについて詳しく見ていきましょう。
水分不足との関係と食べてから排便されるまでのメカニズム
普段私たちは食事をする際に食べ物を口に運びます。
そしてしばらくすると便意を催してトイレで排便します。
口から摂取された食物は胃から小腸にかけて消化・吸収されます。
そして、残りのものが大腸に向かいます。
大腸に到達した際には、栄養分をほとんどとられた残りの食べかすや水分になっています。
液体状に近い状態で大腸に運ばれるとみていいでしょう。
大腸ではこの水分を多く含んだ便の前段階から水分を吸収していきます。
そして私たちがトイレで出す固体状の便に変化するわけです。
直腸のところである程度便がたまると便意を催します。
そして排便することで不要な食べかすなどを体外に排出するわけです。
健康な大腸の状態であれば、適度な固体として排便されます。
大腸が健全に機能していないと、水分を多く含んだ状態で排便します。
これがいわゆる下痢になるメカニズムといえます。
水分不足によって便秘の症状が悪化するメカニズム
大腸で便に含まれる水分を吸収していると思っている人も多いでしょう。
しかし小腸でも水分の吸収が行われ、むしろ小腸のほうで多く処理されます。
大腸と小腸の水分吸収量ですが、大腸20%・小腸80%といわれています。
もし水分不足が起きると、腸の蠕動運動と呼ばれる体外に排出する動きが鈍くなります。
すると余計に便に含まれる水分を吸収してしまいます。
その結果、水分が便からほとんどなくなって、コチコチの状態になります。
小腸で十分水分を吸収しているのに、大腸でもさらに水分を吸収してしまいます。
するとますます便が硬い状態になってしまい、なかなかお通じが来なくなってしまいます。
こまめに水分をとることが便秘回避するのにいかに重要か、お分かりになるでしょう。
便秘対策の水分摂取は1日2リットルが目安
水分をこまめに摂取することが便秘対策の中でも有効です。
ではどの程度の水分を吸収するのがいいか、1日2リットルは摂取する必要があるといわれています。
このように言われると、お水やお茶などを2リットル飲まないといけないと思うかもしれません。
しかし2リットルをすべて飲み物で摂取する必要はないです。
食べ物の中にも水分は含まれているからです。
ただしのどが渇いてから飲むのでは遅いかもしれません。
こまめにコップ1杯のお水でも構わないので飲む習慣をつけることが大事です。
コップ1杯のお水でも何度も摂取することで、1日の量は十分になります。
起きた直後、毎食後、眠る前などことあるごとにお水を飲むように心がけることが便秘対策では有効です。
ダイエットが水分不足・便秘になるメカニズム
女性のなかにはダイエットに挑戦している人もいるでしょう。
そのなかで極端に食事制限を行っている人はいませんか?
もしこのようなダイエットをしていて便秘に悩んでいるのなら、その極端な食事制限が原因の可能性が高いです。
食べ物には多くの水分が含まれています。
食べ物を摂取することで私たちは水分補給を行っています。
もし食事制限をして食べ物をとらなくなると、水分不足に陥りやすくなります。
ダイエットするなら食事制限は適度に、運動なども取り入れるのがおすすめです。
こまめに水分摂取することが大事です
便秘に悩んでいる人のなかには、ドラッグストアや薬局などで販売されている便秘薬を使っている人もいるでしょう。
しかし、便秘薬だけでは便秘の基本的な問題は解決できません。
水分をこまめに摂取するなど、生活習慣を見直して抜本的な解決を図ることが何よりも大事と思いましょう。