腹痛の原因に応じて水分補給をしましょう


急な腹痛を引き起こす原因というのは様々で、例えば下痢を伴う場合やお通じがない、便秘による場合などに分けられます。

腹痛が起きて、下痢ならば水様便が多量に排出されるので体が水分不足になり、水分補給が必要となります。

更に便秘の場合は腸のぜん動運動を促すために、やはり水分を摂取した方が良いとされています。

腹痛が起きて下痢もしくは便秘の場合は、どのように水分補給をしていったら良いか知っておくと腹痛を和らげることにもつながります。

腹痛時に水分補給しないとどうなるの?

下痢による腹痛の場合、便と共に体内の水分が多量に排出されるので体が水分不足に陥り、酷い場合は脱水症状が起きて命の関わる場合もあります。

また、便秘による腹痛の場合は、水分補給しないと便がどんどん硬くなりお通じがないままお腹が張ったり、腹痛が強くなったり、最悪の場合は腸が塞がる腸閉塞という病気を引き起こし、命を落とすリスクもあるのです。

腹痛の原因別、水分補給のポイントを知っておこう

腹痛が起こる原因は主に、下痢や便秘に分けられます。

2つは症状が全く違うので、同じような水分補給を行っていては腹痛は改善されません。

そこで腹痛の原因別に適した水分補給のポイントを紹介するので、しっかり頭に入れておきましょう。

下痢による腹痛の場合の水分補給

下痢は、体に合わないウイルスや病原菌などが腸内に入りこんだ際に腹痛を起こして体内の消化液を大量に分泌して、外に早く追い出そうとして便が柔らかくなることで起こります。

更に、食べ過ぎ飲みすぎなどで消化機能が低下し、腸内で水分の吸収がうまくいかなくなった場合に腹痛と共に起きるなど下痢の原因は様々です。

ただ、下痢は便と共に大量の水分が一気に排出されるため、体内の水分が減っていき早いと半日位で体は脱水状態になってしまいます。

下痢をしているのに水分を摂ったら更にひどくなりそうだと思われがちですが、体内の病原菌をなどを出し切るためには却って下痢を止めないほうがよいともされています。

それよりも、失った水分をいち早く補給することが体を回復させるために先決だと言えます。

下痢の際は、胃腸に負担の少ない体に優しいピュアウォーターや、便と一緒に塩分や糖分も排出されているため、カリウムなどを含んだ経口補水液などがおすすめです。

一気に飲むと胃腸に負担をかけるので、できるだけこまめに少しずつ摂取していくようにしましょう。

便秘による腹痛の場合の水分補給の仕方

便秘はストレスや加齢、水分不足、食物繊維不足、運動不足、排便習慣の乱れなどが原因で起こります。

腸内では、水分がないと便が硬くなる上に筋力不足などで便を押し出す腸のぜん動運動が滞ることにより、腸内に便がとどまり続けて腹痛が起こる場合があります。

腹痛の原因が便秘の場合、まず腸内の硬くなった便を柔らかくし、押し出せる状態にすることが腹痛、便秘解消の近道となります。

そのためには、まず朝起きたらコップ1、2杯の水分補給を行いましょう。

寝起きの水分補給は、眠っていた腸を目覚めさせてぜん動運動を促すのにもっとも良い水分摂取のタイミングとなります。

体内に摂取された水分は、大腸に吸収されて便を柔らかくし、押し出す力となるのでその後トイレで排泄する習慣をつけると便秘が解消されやすくなります。

更に水分補給以外にも特に、朝ご飯に食物繊維の多い穀物類やフルーツなどを摂ることや、ウォーキングなどの全身運動尾取り入れることも大事です。

腹痛時の間違った水分補給とは?

下痢や便秘が原因の腹痛には、それぞれに合った水分補給が大切であり、腹痛を和らげて脱水を防ぐためにも欠かせません。

しかし、腹痛時に間違った水分補給を行うと、症状が悪化してしまう危険性があるので注意が必要です。

まず、水分補給の飲み物ですが、糖分を含んだジュースは消化機能に負担をかけるので下痢を悪化させる可能性や、浸透圧が高いため体内の水分が奪われる可能性があります。

更に、利尿作用のあるカフェインを含んだコーヒーや紅茶、緑茶などは摂取した水分が尿として排出されてしまうので、逆に水分不足に陥ってしまうので控えたほうがよいでしょう。

また、温度が低い冷えたお水は、お腹を冷やすので下痢がひどくなる可能性があり、便秘の時も血管が収縮するので血流が悪くなり、むくみや胃腸機能の低下につながります。

水分補給をする際は、ぬるめもしくは常温のお水を飲むようにしましょう。

下痢や便秘で腹痛になるのはなぜ?


ウイルスや病原菌が胃腸に入り込んで下痢が起きると胃腸が炎症を起こして、限られた部位が強く痛む体制痛という腹痛が起きます。

更にお腹の冷えや食べ過ぎや飲みすぎ、食あたりで下痢をすると胃腸の機能が低下して、激しく収縮やけいれんを繰り返すので、そのせいで内臓痛という腹痛が起こります。

また、便秘は腸内に便が詰まって大きく膨張し、お腹を便が強く圧迫することにより腹痛が生じるのです。

原因に合った水分補給で腹痛を解消しましょう

下痢や便秘など腹痛の原因合わせて、適切な水分補給を行うことは腹痛解消につながります。

どちらも水分が不足しがちになるため、こまめにそして少しずつ補給していくことを意識しましょう。