膀胱炎による残尿感は水分補給が大切な治療方法の一つです
膀胱炎は、膀胱内に細菌が繁殖し、さらに抵抗力が弱っているときにおこる病気で、トイレで排尿しても直後に膀胱に尿が残っているような感覚、残尿感が最大の症状です。
この膀胱炎の原因にはいくつかありますが、水分補給量の不足も原因の一つとなります。
膀胱炎による残尿感には、水分を積極的に摂って膀胱内の細菌を尿とともに排出することが、とても大切な対策法となります。
目次
水分補給が不足すると、残尿感を主症状とする膀胱炎が起こりやすくなります
水分補給量が不足するとなかなか尿が作られないため、膀胱に尿がとどまる時間が長くなります。
そして、尿道が短い女性の場合は外から細菌が膀胱内に入り込みやすく、膀胱炎を引き起こしやすいのです。
ですから、水分補給を積極的に行って尿をたくさん作り、膀胱内に溜まらないようにすることが、膀胱炎の予防になります。
残尿感と水分補給との関係を見てみましょう
トイレに行ったばかりなのに、まだ膀胱に尿が残っているような感じがするというのは、すっきりせず大変不快な症状です。
残尿感を呈する膀胱の病気にはいくつかありますが、その中には水分補給が必要な治療法であるというものがあります。
では、残尿感を主症状とする病気と、その治療法について見ていきましょう。
膀胱炎は水分補給が必要な治療法の一つです
膀胱炎、女性に多く発症し、その症状は残尿感の他に血尿、排尿時や排尿後の痛みが強く、ひどくなると高熱が出る場合もあります。
膀胱炎の場合、残尿感の強さの割には出る尿の量が少ないのが特徴です。
膀胱炎の原因はいくつかあります。
一つは、尿意があるのにトイレに行くのを我慢する、もしくはトイレに行けない状況が長く続いた場合です。
膀胱内に尿が溜まった状態が長く続くと、膀胱内で細菌繁殖が起こります。
尿は決してきれいなものとは言えないものですが、実は細菌などは含まれておらず、膀胱内は比較的無菌に近い状態なのです。
膀胱内が細菌に感染し、疲労や病後などで抵抗力が弱っていると、膀胱炎を引き起こします。
また、膀胱炎が女性に多いのにも理由があります。
女性の場合、尿の出口と膀胱の間、つまり尿道が短いため、細菌が膀胱内に入り込みやすいのです。
ただ、男性であっても、尿の排泄に何らかの抵抗が加わって、膀胱内に尿が溜まる時間が長くなると、膀胱炎を引き起こすことがあるようです。
これは、男性でも比較的高齢の方に多いようです。
汗をかく量が多いために尿量が減ってしまいやすい時期にも、膀胱炎は起こる可能性が高くなります
膀胱は、筋肉でできています。
その膀胱内に尿が溜まり、この膀胱の筋肉が伸ばされ、ある一定以上伸ばされると人は「尿意」を感じます。
人が尿意を感じるのは、膀胱内に500ml程度の尿が溜まってからです。
つまり、それよりも尿量が少ない場合には、意識的にトイレに行かなければ尿は排泄されず、膀胱内に溜まり続けることになります。
真夏の汗を多くかく時期、体内の水分の多くは汗で失われていきます。
体内では栄養素、特にタンパク質を分解したときに窒素(アンモニア)が生成され、これを排泄するために腎臓で尿が作られます。
ただし、腎臓では体内で必要な水分は再吸収され体内に戻されるようにできていますから、発汗で水分不足の状態に時には作られる尿量は必然的に少なくなります。
すると、膀胱内になかなか尿が溜まらず、尿意を自覚しにくいために、膀胱内に尿が長くとどまることになります。
すると、膀胱内に細菌が繁殖して膀胱炎を起こすのです。
ですから、夏の暑い時期は、かいた汗の分以上の水分を摂取することが、膀胱炎予防のためにも重要なのです。
膀胱炎の治療は、抗菌剤内服と水分摂取で行います
膀胱炎とそれによる症状をそのまま放置しておくと、酷い場合には膀胱内の細菌が尿管を上行して腎臓にまで達し、腎盂炎を起こしてしまう危険性があります。
腎盂炎を引き起こすと、背中の強い痛みと共に高熱が出ます。
腎盂炎では体の辛いだるさなども伴うため、腎盂炎に移行しないように膀胱炎を早期に治療することが必要です。
膀胱炎の治療には、抗菌剤の内服と同時に水分補給が行われます。
抗菌剤は文字通り、体内の特に膀胱に感染しやすい細菌を死滅させることが目的です。
加えて、水分をたくさん摂取して尿を多く作り、膀胱内の細菌を尿と共に体外へ排出することも重要な治療法となります。
若い女性や、身体の動きが不自由であるためにトイレに頻繁に行くことに抵抗を感じる人では、水分摂取量が少なくなり、膀胱炎を発症しやすくなります。
ですが、水分を摂取することは膀胱炎の治療はもちろん、その予防にもつながるのです。
膀胱内の細菌が排泄され膀胱炎が治癒していけば、残尿感も消えていきます。
積極的に水分を摂って、膀胱炎を予防しましょう。
また、膀胱炎になってしまっても、たくさん水分をとってたくさん尿をつくり、細菌を膀胱から排泄するようにしましょう。
残尿感の解決に水分補給が効果を発揮することがあります
残尿感を呈する病気の一つに、膀胱炎があります。
これは、水分摂取の不足もひとつの原因となります。
尿が尿意を感じるほどまでに溜まるのに時間がかかるようになると、膀胱内に細菌が入り込み膀胱炎をおこしやすくなります。
排尿時の痛みや、残尿感が強いのにトイレに行ってもさほど尿が出ないという場合は、膀胱炎を疑い水分補給量を増やしてみましょう。
膀胱内の細菌を尿と共に排出することで膀胱炎が治まってくると、残尿感も徐々になくなっていきます。
膀胱炎による残尿感には水分補給はとても大切です
膀胱炎特有の症状に悩まされたら、また病院へはすぐに行けないという場合は、まず水分摂取量を増やし、膀胱内の細菌を排泄しましょう。
ただし、抗菌薬の内服も必要ですので、水分補給だけで解決しようとはせず、必ず医療機関を受診するようにしましょう。