運動中はお水での水分補給がおすすめです
成人では体内の6割を占めていると言われる水分は、栄養素の運搬や老廃物の排出などに役立っていますが、特に運動中は上がった熱を下げるための発汗作用に多く使われています。
そのため汗に使った水分をスムーズに補給する必要があるので、運動中の水分補給の飲み物はお水が適しているのです。
まじりっけのないお水そのものであれば、水分がすんなりと体に入りやすいため体への負担も軽くなるからです。
目次
飲み物の成分が水分の吸収効率に影響します
運動中にお水以外の飲み物を口にした場合、その中に含まれる成分の影響で水分の吸収が邪魔されてしまうことがあります。
たとえば同じお水でもミネラルウォーターでは、ミネラルの働きによって水分の吸収が阻害されて排出を促すのです。
個人の体質によって、同じミネラルの量でもおなかがゆるくなるほどにまで影響を及ぼす可能性があることから、お水を選ぶなら純水が良いでしょう。
運動中の水分補給はお水をメインにしましょう
運動中は水分をたくさん失うので積極的な水分補給が欠かせません。
スムーズに水分を吸収して体内で不足した分を取り戻すには、効率よく水分の吸収ができることがポイントになります。
パフォーマンスにも影響を及ぼす水分不足にならないよう、次のポイントに気を付けて水分補給をしましょう。
お水を飲んでしっかり水分吸収
運動中のスムーズな水分補給に適した飲み物はお水で、それは水分以外の成分が他の飲み物に比べてとても少なくなっているからです。
そしてお水の中でも純水を選ぶとより水分以外の成分がなく吸収がしやすくなるでしょう。
純水とはそのまま飲めるほどのおいしい天然水を原水として、そこからミネラルのような非常に小さい不純物までを取り去って作られたお水です。
ミネラルが入っていると水分吸収を邪魔されてしまい、硬度が高いほどその働きも高くなってしまいます。
また純水は赤ちゃんのミルクにも使うよう推奨されているお水なので、体への負担を軽くした水分補給ができるのです。
強度に合わせてハイポトニック飲料も
運動強度によって汗をかく量は変わってくるので、運動強度に合わせた飲み物選びもポイントです。
運動強度が中~強になると純水での水分補給のほかにハイポトニック飲料を使ってもよいでしょう。
ハイポトニック飲料とは低浸透圧飲料のことで、スポーツドリンクよりも濃度の薄い飲み物でより吸収しやすい状態になっています。
他にもアイソトニック飲料(等圧飲料)も適していますが、市販のものを購入する方法以外には純水にスポーツドリンク粉末を混ぜてよくとかしてつくることも可能です。
純水でハイポトニック飲料を作る時には薄くなりすぎないように注意しましょう。
薄めれば薄めるほど良いわけではなく、必要な塩分濃度が下がりすぎると逆に体に負担をかけてしまうからです。
また、市販のスポーツドリンクに純水をプラスして薄める方法もありますが、あくまでスポーツ飲料で行いましょう。
ハイポトニック飲料をさらに薄めてしまうと薄くなりすぎてパフォーマンスを下げることにもなってしまいます。
飲み物の種類だけでなく飲み方にも注意
運動中の水分補給は飲み物に気を付けるほかに飲み方への気配りも必要です。
日常生活の中ではこまめにコップ1杯のお水を飲むことが勧められていますが、運動中はよりこまめに水分補給を心がけましょう。
運動中には1時間に500~1000mlのお水を飲むようにし、一度にまとめて飲まずふだんの水分補給のようにコップ1杯、多くても2杯程度ずつ飲みます。
それより多くまとめて飲んだとしても水分を吸収しきれず、たとえ負担の少ない純水や吸収しやすいハイポトニック飲料であっても良い作用は生まれないのです。
そして体の大きさやかく汗の量は個人差がありますので、それぞれに合わせて飲む量の調節も必要になります。
また運動中にのどの渇きを感じてから水分をとっても体が吸収するまでには30分かかるといわれるため、のどが渇く前に水分補給しておくとパフォーマンスの低下を予防できるでしょう。
それにのどが渇いてから水分をとると一気飲みしてしまう可能性があるので、やはり早めに水分補給しておくことをおすすめします。
ミネラルやカフェインは水分排出を促します
ミネラルウォーターに含まれるミネラルの量は、硬度によって差はありますが腸での水分吸収を妨げる働きを持っています。
そのため便秘改善目的の時には良いですが運動中に多くの水分を吸収したい場合には適していないでしょう。
また、コーヒーなどに含まれるカフェインも利尿作用があるのでせっかくとった水分を排出させてしまうため運動中の水分補給にはカフェインを多く含む飲み物は適していないと言えます。
運動中の水分補給は純水を選びましょう
汗をかくことで失った水分をスムーズに体へ取り戻すためには、余分な成分がほぼ含まれていない純水で水分補給をしましょう。
そして運動強度によってはハイポトニック飲料を使うこともおすすめです。