パフォーマンスを維持するためにはこまめな水分補給が欠かせません
スポーツの場でパフォーマンス、つまり実績を上げるようなプレイをするには、実力が十分発揮できるよう体をベストな状態に保つことが大事です。
運動すると汗をかいて体が水分不足になり、脱水症状に陥って体に不調が生じるので、思うように体が動かなくなり、気力も奪われ良いプレーができなくなります。
スポーツでパフォーマンスを維持するには、体が水分を欲する前に少しずつ水分補給を行って潤しておく必要があるのです。
目次
水分補給をしないとパフォーマンスが下がるのはなぜ?
運動すると体から熱が発生し、大量の汗をかくことで熱を外に放出させます。
発汗作用で体内の水分が失われると、これ以上の脱水を防ぐために体が汗をストップさせるので、体温が下がらずに熱によって体が疲労します。
その結果、体の様々な機能が低下して、パフォーマンスが下がってしまうというわけです。
適切な水分補給で高いパフォーマンスをキープしましょう
特にスポーツの場で、自分の運動能力を最大限に発揮し続けてるには、水分補給の仕方にも気を付ける必要があります。
ここからは、パフォーマンスを維持させるための水分補給のポイントを紹介していきます。
脱水量に基づくパフォーマンス低下のメカニズム
パフォーマンスの維持に効果的な水分補給のポイントを知る上で、どの位体が水分不足に陥ると、どのようにパフォーマンスに影響を与えるのかも把握してくおくことが大事です。
まず体重の約1%の水分を失った時点で、体は既に脱水状態にありますが、まだ自覚症状がありません。
更に体重の約2%の水分を失うと、喉の渇きを覚えて水分を欲しますが、まだ体の動きに異常は見られません。
そして、体重の約3~4%の水分消失で、体は急激に強い疲労感を覚えて思うように動かなくなり、パフォーマンスが低下します。
その後体重の約5%以上の脱水により、めまいや吐き気などの不調を訴え、プレイを継続できなくなるほど体が消耗していきます。
こうなると、最悪命に関わる危険性も高まります。
このように体重に対する水分消失の割合で、パフォーマンス低下の程度がわかります。
水分消失を把握するためには、予め体重を測定し、運動の最中や運動後の体重と比べてどの位変動があるかをチェックしていく必要があります。
パフォーマンスを維持するための水分補給のタイミングと必要量
喉の渇きを感じてから水分を慌てて摂取する、運動時は水を飲むのを我慢するといった水分補給の仕方は、パフォーマンスを著しく低下させます。
パフォーマンスを維持するには、喉が渇く前に自分で意識してこまめに水分補給をし、運動中に体が水分を急激に失わないようにすることが大事です。
また水分を摂っても、体に完全に吸収されるのに時間がかかるので、一気に大量に飲むのは控えるべきです。
早めにそして少量ずつ水分補給をしておくのがポイントです。
タイミングとしては運動の約40分にコップ2杯ほどの水分を摂り、運動中は15~20分置きにコップ半分から1杯程度飲みます。
運動後は15分以内に、コップ2杯の水分補給をしましょう。
ただ剣道など装具をつけるスポーツなどは、通常より発汗量が多いので、運動中はもう少し短いスパンで水分を摂るのが好ましいと言えます。
水分補給は飲み物の種類にも気を付けよう
水分補給といっても、利尿作用があるカフェインを含んだ緑茶や紅茶、コーヒーなどは喉が潤いますが、体内に残された水分を尿としてどんどん排出させてしまいます。
その結果、逆に脱水症状を進めることになるため適しません。
ジュースなども糖分を含むので、更に喉の渇きが強くなってしまいます。
パフォーマンスを維持するためには、体に吸収されやすく健康にも良い不純物を含まないお水や麦茶などが最適です。
ただ、大量に汗をかくと、汗に含まれる塩分などが失われているので、運動中や運動後は塩飴や梅干しなどを口にするなど、塩分補給も忘れないようにしましょう。
水分補給は生命維持のためにも重要です
人の体の大部分は水分で構成されており、血流を促し酸素や栄養素などを運搬したり、老廃物を尿にして排出したり、体が熱を発したら発汗して体温を調節するなど、生命維持のために様々な働きをしています。
そのため、水分が不足するとこれらの働きが弱まるので、体の様々な機能に支障が生じます。
特に運動時は発汗量が多く、水分を失い体の機能が低下します。
そのため水分が足りていた時はパフォーマンスが発揮できていたのに、水分不足が生じるとどんどん低下してしまうのです。
パフォーマンスの低下を防ぐためにも、体が水分不足になる前に少しずつ水分補給をしましょう
喉が渇いて水分を欲した時点では既に、パフォーマンスの低下は始まっています。
水分不足になる前に、タイミングよく少量ずつ、体に吸収しやすいお水などで水分補給を行うようにしましょう。