20代男性の新陳代謝の平均は1550キロカロリーと言われています
男性の新陳代謝量は年齢によって変わってきます。
ちなみに基礎代謝とは、内臓を動かす、体温を維持するなど生命を維持するために必要最低限の活動のために消費されるエネルギーです。
厚生労働省の「第6次改訂日本人の栄養所要量について」によると、18~29歳は1550キロカロリー・30~49歳1500キロカロリー・50~69歳1350キロカロリー・70歳以上1120キロカロリーです。
このように年齢が上になると、基礎代謝の平均量は低下します。
目次
男性の平均新陳代謝量が年齢とともに低下する理由
上でみたように年齢が上になればなるほど新陳代謝はダウンします。
その理由として大きいのは、筋肉の除脂肪量の低下が関係します。
結果的に活動するときのエネルギー代謝量もダウンしてしまうので、加齢で総エネルギー消費量も低下してしまうのです。
また年齢とともに骨格筋量も低下します。
筋肉はエネルギー商品で大きな役割を果たすので、新陳代謝の低下に深く関係しています。
身体活動を活発にすることは重要です
年齢を重ねても新陳代謝の量をできるだけ低下させないようにするためには、身体活動量を高い状態で維持することです。
年齢とともに筋肉量はダウンしますが、常日頃から体を動かしていると筋肉量の減少を送らせることができます。
その結果、年齢を重ねてもカロリー消費量が減りにくくなり、新陳代謝を低下することも防げます。
50歳を境にして身体活動量がダウンする
身体活動レベルを評価する方法として、PALがあります。
PALとは正式名称を「physical activity level」といい、総エネルギー消費量を基礎代謝量で割った値をさします。
このPALの数値が高ければ高いほど、身体活動量の多い人になります。
欧米のデータですが、PALと年齢の関係について調査が行われています。
そのデータによると、PALは50歳を境として低下していく傾向があります。
中高年になると別に食事の量が増えたわけではないのに、おなかのでっぱりが気になるという人も多いでしょう。
これは身体活動量が知らず知らずのうちにダウンしていることも関係しています。
つまり50歳前後で体を動かす習慣をつけておくかどうか、新陳代謝の力を低下させないためのポイントになります。
運動をすることが新陳代謝アップさせるポイント
体を動かす習慣があるかどうかは新陳代謝量に深く関係しているデータもあります。
肥満者と非肥満者の生活習慣について比較したデータを見ていきます。
肥満者は非肥満者と比較して、歩行をはじめとした立位による活動時間が1日当たり実に平均150分も少なかったことが判明しました。
つまり新陳代謝量をダウンさせないためには、できるだけ座りっぱなしの状況を回避して、できるだけ立位などの活動を活発にすることが大事です。
これまであまり体を動かしたことのなかった人は、身体活動量を動かすのは面倒に感じるかもしれません。
しかしできる範囲で構わないので、日常生活から意識して体を動かすようにして、エネルギー消費量を高い状態で維持すれば、将来にわたる肥満予防にも効果が期待できます。
なお、運動をするときは、喉の渇きを感じる前に水分補給をするようにしましょう。
身体活動量は重要なポイント
24時間当たりの総エネルギー消費量は、基礎代謝と食事誘発性熱産生、身体活動量によって構成されています。
食事誘発性熱産生は、食べ物を体内に入れたときに発生する熱量のことです。
食事したときに体がポカポカした経験はありませんか?
この体がポカポカ熱くなる状態を食事誘発性熱産生です。
基礎代謝と食事誘発性熱産生、身体活動量はそれぞれ60%と10%、30%の割合といわれています。
基礎代謝は体形によって比例するといわれていますし、食事誘発性熱産生は食事摂取量に依存しています。
つまり自分で何とかするのには無理があります。
このため、身体活動量によって総エネルギー消費量、言い換えると新陳代謝量が決まるわけです。
身体活動量をあげることが、新陳代謝をダウンさせないために重要であることがお分かりになるでしょう。
加齢による新陳代謝低下は除脂肪量にあります
加齢に伴い新陳代謝の力がダウンしてしまう原因として、除脂肪量の低下が考えられます。
除脂肪量とは、脂肪の分解能力をさします。
脂肪の分解能力がなぜ加齢とともにダウンしてしまうのかですが、タンパク質合成能力の低下が関係しているからです。
タンパク質合成能力は、睡眠中に分泌される成長ホルモンが関係しています。
成長ホルモンは年齢とともに分泌量が減るので、脂肪の分解能力が低下し、ひいては新陳代謝のダウンにつながります。
体を動かす習慣をつけることは大事です
加齢とともに男性の新陳代謝の平均量が低下してしまうのは、一種の老化現象です。
しかし代謝の低下ペースを緩やかにすることも可能ですから体を動かす習慣をつけましょう。