更年期では水分代謝が活発になり大量の汗をかきます


更年期障害の症状の一つに、大量の発汗があります。

汗を大量にかくことで水分代謝が活発になるため、体内の水分は減少しがちです。

ですから、できるだけこまめに、お水を飲むことが重要になります。

更年期にはホットフラッシュといって、身体が急に熱くなりのぼせるなどといった症状が見られますので、冷たいお水を飲みたいところですが、できれば常温に近いお水か温かいものを飲むようにしましょう。

更年期では水分代謝が亢進してしまう傾向にあります

更年期では、自律神経失調による症状が出現します。

主な症状には、ホットフラッシュという体の火照りやのぼせ、また大量の発汗があります。

これによって体からは水分が失われてしまいます。

特に、血液中の水分、血漿が減少することにより血液がドロドロになり、流れにくくなってしまうのです。

また、これにより尿量も減少し、膀胱炎をおこしやすくなる危険性もあるようです。

更年期と水分代謝にはどのような関係があるのでしょうか

いわゆる中年と言われる年代にほとんどの人が迎えるのが、更年期です。

40代以降の女性の会話に上る機会が多いのも、更年期に関することではないかと思います。

女性の更年期には、様々な症状が出現することが知られています。

1990年代、ある女性有名芸能人の方が、更年期障害の症状としてうつを発症したことを告白しています。

また、これとは別に、男性有名芸能人の方が更年期障害を発症したことを告白し、男性にも更年期障害があることが認知されるようになってきました。

更年期障害とは何か、更年期障害に見られる症状や水分代謝との関係、そして更年期に水分を摂取することの必要性について、お話ししたいと思います。

更年期障害はホルモンバランスの乱れによって起こります

特に、女性の更年期障害について、お話ししたいと思います。

女性の体には、赤ちゃんの元となる卵子を作り出す卵巣という臓器があります。

この卵巣は、視床下部から放出される性腺刺激ホルモンと、脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンの指令を受けて、卵子を作り出す卵胞を成熟させることで、卵子を作っていきます。

この卵胞から放出されるのが、性ホルモンの一つであるエストロゲンです。

エストロゲンは血液中に放出されますが、視床下部はこの血中エストロゲン量をモニタリングしており、ある一定量に到達すると性腺刺激ホルモンの放出を抑えるようになります。

これを、フィードバック機構と言います。

ところが、40歳を過ぎたころから、卵巣の機能は徐々に低下し始めます。

脳からの指令が出ているにもかかわらず、卵巣内では卵胞が十分に成熟できなくなるため、エストロゲンの放出量が減少します。

すると、視床下部へのフィードバック機構が十分に働かなくなるため、視床下部はいつまでも性腺刺激ホルモンを放出し続けます。

それでも、エストロゲンの分泌量が十分に増えないため、視床下部は混乱を起こします。

そこで影響を受けるのが、自律神経です。

視床下部は、自律神経の中枢でもあり、エストロゲンの減少により視床下部が混乱をきたしたことで、自律神経も調子を崩し、様々な症状を呈するようになるのです。

更年期障害では自律神経失調による症状が主に出現します

更年期障害で最も起こりやすいのが、自律神経失調に伴う症状です。

自律神経は、無意識下で身体の状態をコントロールしている神経で、比較的細めの動脈の太さもコントロールしています。

この動脈の太さのコントロールがうまくいかないために、体内に熱がこもるのぼせや火照りと言ったホットフラッシュや発汗、またこれとは逆の冷え性などを起こしたりします。

また、夜ぐっすり眠れなくなるほか、急に動悸や頭痛、めまいや耳鳴りといった症状を起こすこともあります。

精神面での症状を起こすこともあり、憂鬱や精神不安定、意欲の低下や不安、記憶力の減退を起こすこともあります。

また、自律神経は内臓の機能もコントロールしているため食欲不振を起こし、嘔吐や下痢といった症状が出る場合もあるようです。

さらに、運動にかかわる部分での症状も現れます。

肩こりや関節の痛みの他、腰痛や筋肉痛を起こす方もいます。

疲れやすさや体の痒みを訴える方も、少なくないようです。

このように、更年期障害では、多彩な症状が出現します。

発汗により失われた水分を補うようにお水を飲む必要があるのです

自律神経は、無意識下で身体の状態をコントロールしている神経です。

この自律神経には交感神経と副交感神経とがありますが、交感神経は比較的細めの動脈という血管にある平滑筋をコントロールしています。

つまり、血管の太さを調節しているのです。

ホルモンバランスの乱れによって失調状態に陥った自律神経は、血管の太さを調節できなくなります。

すると、体内に熱がこもることによってホットフラッシュというのぼせや火照りを引き起こすとともに、大量に汗をかく状態も引き起こします。

この汗にはミネラルが含まれているので、多量の発汗によって血液中のミネラルも失われ、血漿も減少してしまうのです。

決勝は血液の大部分を占める液体で、ほとんどが水分です。

私たちの体は、血液中と細胞中のナトリウム濃度が同じになるようコントロールするようにできているのですが、発汗でナトリウムが失われた結果、細胞側のナトリウム濃度が高くなった状態になります。

すると、血漿の一部を細胞側へ移動させることによって濃度差を補うようになるのですが、これにより細胞は膨れ上がって体にはむくみが生じ、血漿はさらに減少して血液はドロドロになり、流れにくくなってしまうのです。

血液が流れやすい状態を保つためには、こまめにお水を補給することが必要です。

人間の体は、汗以外に尿によっても、水分を失います。

尿は、身体の中の老廃物を体外へ排出するためにも重要な働きですので、血漿が減り尿を作り出すことが難しくなると排尿回数が少なくなるために膀胱炎をおこしやすくなったりするのです。

更年期には、身体の水分代謝がある意味活発になるため、こまめにお水を飲むことがとても重要になります。

ただ、胃腸の調子を崩しやすいのも更年期の特徴ですので、冷たいお水は避け、常温に近いお水、もしくは温かいものを飲むように心がけましょう。

更年期には発汗による水分代謝が多いことが特徴です


女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量の減少によるホルモンバランスの乱れが、更年期障害の原因です。

更年期障害では自律神経失調症状を来しやすく、のぼせや火照りの症状と共に多量の汗をかくことが多くみられます。

汗を大量にかくことで体内の水分が失われることは、血液中の水分にあたる血漿成分が減少につながり、それによって血液がドロドロになって流れにくくなります。

すると全身の血液循環が阻害され、さらに様々な症状を引き起こすことにつながるのです。

更年期、活発な水分代謝に対応するために積極的にお水を飲みましょう

更年期に見られるホットフラッシュによりどうしても冷たいお水を飲みたくなるところです。

しかし更年期では胃腸の調子を崩すことも少なくないため、比較的ぬるめのお水、もしくは温かいものを飲むよう心がけましょう。”