1日の水分補給量の目安はだいたい1.5リットルです
私たちの体のおよそ6割~7割は水分でできていると言われています。
そのため、常に水分を必要としており、こまめな水分補給は欠かせません。
しかし実際には1日にどれくらいの量のお水を飲めばよいのかわからないものです。
人間が1日に水分補給する量の目安は1.5リットル程度とされています。
お水として摂取する水分だけではなく、食べ物から摂取する水分量も考えてこの目安は算出されています。
その量のトータルは、毎日さまざまな形で排出される水分量に準じています。
排出される分を補う必要がある
1日に必要な水分補給量の目安はだいたい決められていますが、これは人間が1日に排出する水分量から計算されています。
私たちの体は汗や尿、便といった形で水分を排出するだけではなく、排出されていると感じない不感蒸泄と呼ばれる現象で水分は出ていきます。
こうして体外に水分が排出される分、お水や食べ物で同じくらいの量の水分補給が必要になるのです。
なぜ水分補給量の目安は1.5リットルなのか
では、水分補給の量として1.5リットルという目安が設定されているのはなぜなのでしょうか。
それは、体外に排出される水分量と深い関係があります。
体外に排出される水分量
1日に体外に排出される水分は、汗や尿、便に加えて不感蒸泄といった形で出ていきます。
人によっても異なりますが、だいたい1日で排出される尿は1~1.5リットル、便で0.2リットル、汗や不感蒸泄で0.8リットルと言われています。
これを合わせると、1日に排出される水分量は2~2.5リットルという計算になるのです。
体内では一定量の水分を保つ必要がありますから、これだけの水分の排出量を毎日補わなければなりません。
そのため、水分補給は私たちが生きていく上で欠かせないのです。
適切な量の水分が補給されないと、脱水症状を引き起こしたり体内組織の働きが弱ってしまったりといった不具合が起こってしまいます。
食べ物の水分量と合わせて計算する
毎日お水を飲む量は1.5リットルが目安とされていますが、体外に排出される量には届いていません。
その足りない分は毎日の食事で補うこととなります。
例えば体外に排出される水分が2.5リットルとして、1日の平均的な食事から得られる水分量が1リットルとします。
そうすれば、お水などの飲料として補給するべき水分量は1.5リットル必要と算出されるわけです。
毎日の水分補給量の目安は、1日に摂取する食事から得られる水分と合算して1日の排出量を満たす量になればよいわけです。
普段の水分補給ならお水で十分ですが、運動をしてたくさん汗をかいたときには水分と一緒に塩分も出ていきますから、このようなときにはスポーツドリンクで水分補給するのがおすすめです。
一度にたくさん飲むのではなく分散する
水分補給が必要といっても、一度にたくさんの量を飲んでもあまり意味がありません。
一度に多くの水分を摂ると胃の中の消化液が薄められて消化が滞ったり、体内のナトリウム量が減少して疲労感を引き起こしてしまったりすることがあります。
そのため、1日の中で分散して水分を摂ることが必要なのです。
お水を飲むタイミングとしてよいものは以下のようなときです。
朝起きてすぐ
眠っているときは私たちの体の機能も眠っています。
朝起きてすぐはまだその機能が目覚めていない状態です。
また寝ている間にも汗などで水分が排出されているため、水分が足りない状態です。
その状態のところにお水を飲むと、体の機能が目覚めますし適切に水分を体に巡らせることができます。
入浴前後
入浴も毎日の生活の中で汗をかいて水分が排出されるものです。
そのため、入浴する前にお水を飲んで水分が出ていくのに備え、また入浴後にも失われた水分を補給するのがおすすめです。
このときも一気に飲むのではなく、それぞれコップ1杯程度にしておきましょう。
運動中や後
もちろん運動をして体を動かすと汗で水分が出て行ってしまいます。
昔は運動中に水分を摂ると疲れやすくなるとも言われていましたが、近年では運動中の水分補給は行うべきというのが一般的です。
屋外でのスポーツで熱中症になってしまうのを防ぐ意味でも、運動中や後にこまめに水分補給をするのは大切です。
寝る前
就寝しているときにも汗や不感蒸泄として水分がどんどん出ていきます。
そして、長時間眠っていることでその間は水分補給ができないわけです。
そのため、寝る前に水分を摂っておいて寝ている間の水分の排出に備えるのが効果的とされています。
1日に必要な水分量を摂取できていない人が多い
このように、1日に補給すべき水分の目安はだいたい設定されていますが、その背景には適切な水分量を毎日摂取できていないという点があります。
普段からあまりお水を飲む習慣がなかったり、ダイエットなどで摂取する水分量が減ってしまったりなど、水分不足に陥る要素はいくつかあります。
お水にして1日に1.5リットルの量は、意識しなければなかなか摂ることは難しいでしょう。
飲むタイミングを決めて毎日飲むようにすると、無理なく目安量の水分を摂ることができます。
毎日一定量のお水を飲んで健康を目指しましょう
体内の水分が足りなくなってしまうと、体調にさまざまな影響を与えることがあります。
それを防ぐためにも、目安量の水分補給は大切なのです。
意識してこまめにお水を飲む、また1日に何回かに分けて飲むことで適切に体内の水分量を適切に保つことができます。