吐き気や嘔吐は体内の水分補給のサインです

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吐き気は体にとって水分が不足している脱水の状態で催され、一方嘔吐は体がとってはいけないウィルスなどが胃腸へ入った場合に催されます。

吐き気を催した場合は、不足している水分を補うために、また嘔吐してしまった場合は、嘔吐する際に体内の水分がウィルスなどと一緒に排出されてしまうために、体内が水分不足に陥ってしまいます。

体内の水分の不足は、血液の流れを滞らせ、栄養分を全身へ送ることを妨げてしまいます。

そのため、吐き気や嘔吐を催した場合は、水分補給が重要になります。

吐き気に対する水分補給の必要性

吐き気や嘔吐は、脳の深い部分、脳幹と呼ばれる部分にある嘔吐中枢が刺激されることで起こります。

嘔吐してしまうと、体内は水分不足に陥ります。

また、脱水が起こると全身をめぐる血液の流れが不良になり、嘔吐中枢が刺激されて吐き気が起こります。

体にとって水分が不足することが、新たな症状を引き起こしてしまいますので、水分補給が必要になります。

吐き気と水分補給の関係

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吐き気や嘔吐は、決して楽な症状ではありません。

不快な症状であり、体力を消耗し、体から水分を奪います。

けれど、吐き気や嘔吐がなければ、体は体にとって有害なウィルスなどを体外へ排出することができません。

では、吐き気や嘔吐はどうして起こるのか、吐き気を催した場合にどのように水分補給を行えばよいのかについて、考えてみましょう。

吐き気や嘔吐を催す理由

体は様々な原因で脱水を起こします。

熱い環境に長くいると、人は体温を維持するために汗をかきます。

この時、十分な水分補給をせずにいると、体は水分不足に陥り、脱水を起こします。

脱水を起こして影響を受けるのは、血液です。

血液の中の水分にあたる部分、血漿成分が減少し、血液の流れは不良になります。

すると脳への血流も不十分となり、嘔吐中枢が刺激されます。

これが、吐き気を催す原因となります。

一方、嘔吐はどうでしょうか?
嘔吐を起こす理由として最も多いのは、ウィルスの感染症でしょう。

食べ物と一緒にウィルスなどが胃の中へ入ると、胃の出口に当たる幽門を閉じ、胃の内容物を排出しようと強い圧力をかけて逆流させようとします。

この時に胃にかかる圧力が嘔吐中枢を刺激して、吐き気や嘔吐を催す原因となるのです。

また、嘔吐すると、ウィルスや食べ物と一緒に、体の水分も排出されてしまいますので、体はやはり脱水をおこす可能性が高くなります。

吐き気も嘔吐も、体にとっては好ましくない状況が起こっていることを示すサインです。

それぞれに合った水分補給をすることで、脱水を予防、解消することが望まれます。

吐き気を催した場合の水分補給

吐き気を催すような脱水には、3つの種類があります。

それは、高張性脱水、等張性脱水、そして低張性脱水です。

体内での電解質であるナトリウムとお水との割合で脱水の種類は決まります。

脱水の場合、ナトリウムがどのような状態にあるかを正確に把握するためには、血液検査が必要になります。

そのうえで、必要なお水の飲み方について、医師や看護師の方に相談する必要があるでしょう。

吐き気の場合には嘔吐とは異なり、胃での逆流運動は起こっていないので、比較的お水は飲みやすいものと思われます。

ただ、一度に大量に摂取するとそれが胃への刺激となって嘔吐に結びつく可能性もありますので、大匙2杯程度から摂取し、徐々に摂取量を増やしていくと良いでしょう。

嘔吐してしまった場合の水分補給

嘔吐とは、胃の中に好ましくない物質、たとえばウィルスや腐敗した食べ物などが入り込んだ時に生じる現象です。

この場合、胃の中では、胃の出口にあたる幽門を閉じたうえで、胃の入り口である噴門が緩み、かつ胃自体では高い圧力をかけて逆流運動が起こっています。

その結果、胃の内容物を胃の外へ吐き出そうとしているのです。

嘔吐してしまった後でも、胃での逆流運動はしばらく続いていますし、胃の逆流運動によって刺激された嘔吐中枢もしばらくは興奮を続けています。

そんな状態のときに、どんなに体に必要なものであっても胃の中にものが入ってくると、再び嘔吐の現象が起こります。

では、嘔吐してしまった場合は、どのように水分補給すればよいのでしょうか?

嘔吐してしまったら、まずは安静にすることです。

大人の場合では30分程度、子供の場合は30分から長い場合で2時間程度は、再嘔吐する可能性があるといわれていますので、まずは30分程度は胃に何もいれず安静にすることが必要になります。

30分程度を経過したら固形物は避け、まずお水から摂取するようにしましょう。

そのとき気を付けたいのが、摂取量です。

いきなり大量のお水を飲むと、胃が刺激を受けて再び逆流してしまう可能性があります。

そのため、摂取量は多くても大匙2杯程度にとどめましょう。

大匙2杯の水分を摂取して30分は様子を見てください。

再び嘔吐するようなら、もう30分様子を見るようにします。

嘔吐しない場合は、再び大匙2杯程度の水分を摂取し、徐々に量を大匙1杯分ずつ増やしていくと良いでしょう。

吐き気や嘔吐を感じたら水分補給を

水分の不足による脱水が吐き気をもたらし、その水分不足に嘔吐などが関係している場合があります。

吐き気がある場合も、嘔吐してしまった場合も、その後は水分も固形物も摂取する意欲が薄れてしまいますが、実は体の中では水分を欲してる場合が多いようです。

吐き気に対する水分補給は少量からにしましょう

吐き気の場合、背景に脱水が隠れている場合があります。

このような場合は、積極的に水分補給を行うようにしましょう。

ただし、嘔吐を伴っている場合には、急激な水分補給はさらなる嘔吐を伴いますので、少量から摂取するようにしてみましょう。