成長期の子供は新陳代謝が活発
子供の成長は早いものですが、考えてみれば、それだけの速度で細胞が分裂し、増え続けているということなのです。
このように、細胞が活性化されているために細胞の入れ替わるペースも速いのです。
子供の体内で起きている細胞分裂の速度は、身体の部位によって異なります。
眼球のサイズは赤ちゃんも大人もそれほど変わらないのに対して、骨格はみるみると成長していきます。
骨格に伴って筋肉も増え、皮膚の表面積も広がっていきます。
このように、子供の体内では常に細胞が生まれているのです。
成長ホルモンと新陳代謝の関係
子供の体内では、細胞が分裂を繰り返し、成長を続けています。
この成長を促している要素のひとつが成長ホルモンです。
成長ホルモンは脳下垂体前葉から分泌されるホルモンで、骨格の成長やタンパク質合成を促しています。
子供の体内では成長ホルモンが盛んに分泌されているため、細胞が再生されるペースも速く、そのために新陳代謝が活発になっているのです。
新陳代謝にまつわる問題とは?
子供は新陳代謝が活発なため、大人と比較して垢が出やすかったり、汗をかきやすかったり、足の臭いが出やすかったりなどと特有の問題が発生することがあります。
特にまだ小さい赤ちゃんでは、新陳代謝が活発な上に肌が敏感なため、あせもになってしまうこともありますね。
ここでは、子供の新陳代謝のよさにまつわる問題点と対処法について考えていきたいと思います。
子供は大人に比べて垢が出やすい
子供は新陳代謝が活発なため、大人と比較して、垢が出やすいです。
そもそも垢というのは、古くなった皮膚です。
新陳代謝が活発…、それはつまり皮膚の細胞も速いペースで再生されているということ。
新しい皮膚ができれば、表面の古い皮膚は垢となって落ちてゆくのです。
さて、垢はお風呂に入って優しくなでれば自然と洗い流されるものですが、身体の関節部分や耳の後ろなどのシワになっているところ、またくるぶしの下などは洗い流されにくく、垢が溜まりやすい部位です。
垢は溜まりっぱなしになると雑菌が繁殖しやすく、皮膚病の原因になったり、かぶれや痒みの原因になってしまったりすることがあります。
垢が溜まりやすい部位を忘れずに洗うように心がけましょう。
子供が小さいうちは親御さんがキレイに洗ってあげる必要があります。
子供が自分で洗えるようになってきたなら、身体を清潔に保てるように洗い方のトレーニングをしてあげましょう。
子供は足が臭いやすい
子供は新陳代謝が活発なため、足の裏に汗をかきやすく、靴の中が蒸れやすいです。
その上、足の指の間に垢が溜まりやすいため、雑菌が繁殖して臭いが出やすいという問題があります。
お気に入りの靴を毎日履いているという場合や、雨の日に靴の中が濡れてしまった、という場合、特に臭いが出やすいので注意が必要です。
対処法としては、靴を何足か購入して交互に履くようにし、頻繁に日光に当てること、また、殺菌作用のある洗剤で洗うことです。
また、お風呂で指の間をよく洗うように教えましょう。
外履き用の靴をキレイにしていても、学校で履いている上履きが臭っていると、外履き用の靴も臭ってしまいます。
足の臭いで困っているなら、一度すべての靴を洗って日干ししましょう。
子供は汗をかきやすい
子供は新陳代謝が活発なため、体内で熱が発生しやすく、少し体を動かすとすぐに大汗をかくことがあります。
子供によっては、まるでシャワーを浴びたように大汗をかくことも…。
そのため、運動後に着替えずにいると汗が冷えて風邪をひいてしまったり、あせもができてしまったりということもあります。
汗にまつわる問題を回避するためには、汗をかいたらすぐに着替えをさせること、あせもができやすいなら頻繁にシャワーを浴びさせるようにするとよいでしょう。
汗をかいたけど替えの着替えが無い場合、背中にタオルを入れておくだけでもずいぶん違います。
また、汗をかいたら水分補給をさせることを忘れないようにしましょう。
子供は大人よりも水分を必要としています。
こまめに水分補給をさせましょう。
子供と大人では新陳代謝に違いがある
ここまでで考えてきたように、子供は大人よりも新陳代謝が活発であり、それに伴って子供特有の注意点も出てきます。
細胞の再生が活発なだけに垢が出やすかったり、臭いが出やすかったり、汗をかきやすかったり…。
自分の子供時代もそうだったはずなのですが、自分が親になるころにはそんなこと忘れていることがほとんどです。
そこで、こうした注意点を思い起こすことで、子育てをさらに快適にこなせたら何よりです。
成長ホルモンと新陳代謝の関係
子供の新陳代謝が活発なのは、主に成長ホルモンの分泌が活発だからです。
成長ホルモンが細胞分裂を促して、体を成長させているのです。
成長ホルモンは新陳代謝を促す重要なホルモンです。
大人でも、良質な睡眠によって分泌を促すことが可能です。
早寝を心がけたいですね。