飲む水の温度は健康に影響する可能性がある
水をこまめに飲むことは毎日健康的にすごすために必要で、実は水の温度も重要です。
その温度とは自分の体だけでなく周囲の環境の変化などにも合わせることがポイント。
冷たい水が好きだからと言って、周りの変化を無視してしまうと体へ悪影響がでてしまう可能性があります。
たとえば衣服を季節や部屋の温度に合わせて脱ぎ着するように、口にする水の温度も調節してその時により合わせたものにしましょう。
体温調節を助ける温度の水を意識して飲んでみよう
温かい食事をすると体がぽかぽかと温まるように、飲んだ水も体温に影響を及ぼします。
もし寒い季節にも関わらず、冷たい飲み物ばかり口にしていると体が冷え代謝が悪くなるのです。
すると体が動きにくくなるだけでなく、老廃物の排泄が悪くなったり女性の場合PMSや生理痛がひどくなったりすることも。
そのため、健康的に過ごすには体温調節を助ける温度の水を飲むことが大切です。
シーンに合った温度で水を飲もう
こまめに水を飲んでいるけれど体調が悪いという時は、その温度にもこだわってみましょう。
毎日飲む水の温度を少し変えるだけで体温調節の役に立ち、その結果水分の吸収効率もあがって体調がよくなることも期待できます。
しかし、特別な運動などをするわけではなく日常生活を送る時にも、飲む水の温度は調整した方が健康にうれしい作用をもたらすのです。
目的に応じた水の温度や飲み方を解説します。
熱中症対策
熱中症は体が熱を作る産熱と体の外へ熱を逃がす放熱の働きがバランスを崩すと起きます。
例えば気温が高く暑い場所で動いていると、体内の水分を使って汗をかき放熱させますが水分をとらないと脱水症状を引き起こす原因に。
熱中症にならないためには、暑い時期には5~15℃の水を飲みましょう。
この温度の水は吸収が早いうえに熱くなった体のクールダウンにも役立ちます。
そして、暑い時期が近づくころにはしっかりと水分補給をして、汗をかける体の準備をしておきましょう。
汗をかいて放熱がスムーズにできれば熱中症によるさまざまな症状の防止に役立つのです。
ちなみに汗をかける体になるには一週間ほどかかるので、気温があがる前からこまめな水分補給の習慣づけをしておくと安心です。
ダイエット
ダイエット中は便秘になりがちなため、しっかりと水分補給する必要があります。
その場合もどんな温度の水でもよいわけではなく、その時に合わせた温度の水を飲みましょう。
一日あたりに飲む水の量は1.5リットルですが、常温よりもやや冷たいくらいの温度で飲むとダイエットサポートに役立ちます。
というのも、冷水が体内に入ると体温を保とうとして熱をつくるからで、この時体内でエネルギーが使われるのでカロリー消費の助けになるのです。
しかし冷たいほど消費エネルギーが増えるわけではなく、温度が低すぎると体に負担をかけてしまい代謝を悪くする原因にもなります。
また、体への負担を考えるのなら硬度にもこだわるとなお安心で、できるだけ不純物が少ない水を選ぶのがポイント。
水の硬度によって含まれているミネラルの量を知ることができ、硬度が低いほどミネラルも含む不純物が少ないことになります。
もっとも少ない水は純水で、ほぼすべての不純物を取り除いて作られた水のため吸収のさまたげにもなりません。
運動中
運動中に飲む水の温度もやや冷たいと感じる5~15℃があっています。
スポーツなどで体を動かしていると熱がどんどん作られ、体を冷やすため汗をかきますが、その冷ます働きを助けるために常温より少し低めの温度にするのです。
5~15℃の水は吸収が速いので、素早く水分を体に取り込みたい運動時にはぴったりの温度。
そして汗と共にナトリウムも流れ出てしまうので、水そのものよりもスポーツドリンクを飲んだ方が上手な水分補給になります。
スポーツをする前には、内容に応じて少なくともコップ1杯の水を飲んでおき、運動中には20分ごとに水分をとるのが理想です。
激しいスポーツで頻繁に飲む時は、薄めたスポーツドリンクにすると体への負担が軽くなりたくさんの水分がとれるようになります。
体温や環境によって適した温度は変わる
まず季節の変化によって、普段飲む水の温度は変わってきます。
というのも水は空気よりも熱を伝えやすい性質があり、そして人の体の65%が水分でできているため、食べたり飲んだりしたものの温度に影響されやすくなるのです。
そのため、運動して体の熱を冷ましたい時は冷えた飲み物を、クーラーにあたり過ぎて体が冷えた時は温かい飲み物をそれぞれ季節とは関係なく飲むことも健康の維持につながります。
周りの条件と自分の体に合う水を飲もう
もしとても冷たい水またはとても熱いお湯が好みでも、体調のことを考えて飲む水の温度を調整すれば一層元気にすごせるようになるかもしれません。
水を飲むには、周囲の気温や活動内容によって温度を選びましょう。