妊婦さんが水分不足になると腎臓に負担をかけるといわれています
妊婦さんがかかりやすい疾患のひとつに水腎症という病気があります。
水腎症とは尿路が閉塞してしまい、腎臓に尿が溜まってしまう病気です。
妊娠すると子宮が大きくなるため尿管を圧迫したり、ホルモンバランスの変化で尿管を動かす筋肉が弱くなったりすることで、尿管に尿が流れずに水腎症を発症するのです。
水腎症を発症させないためにも、水分の摂取が重要です。
また、体を冷やさないようにすることも必要です。
目次
妊婦さんが腎臓に負担をかけないためにも水分をこまめに摂る
妊娠中は子宮が増大してしまうことで、尿管が圧迫されて尿が腎臓に溜まってしまうことがあります。
そこで水分をしっかり摂ることで、排尿を促すとともに、腎臓の血流をよくすることが大事です。
水腎症にならないためにも、こまめな水分摂取をするようにしましょう。
妊婦さんが腎臓に負担をかけないための水分摂取の方法
妊婦さんがかかりやすい病気の一つである水腎症。
水腎症は腎臓に尿が溜まってしまう病気です。
水腎症にならないためには水分摂取がとても大切になります。
こまめに水分を摂取すること、冷たい水を飲んで血行不良にならないことなど注意しながら水分摂取をしていくことが大事です。
腎臓に負担をかけない水分摂取の方法についてお伝えします。
妊婦さんがかかりやすい水腎症とは?
水腎症は尿が腎臓に溜まってしまう病気です。
妊婦さんは子宮が大きくなってしまうことで、尿管が圧迫されてしまい、尿が腎臓に溜まりやすい状態になってしまうため、起こりやすいとされています。
水腎症の症状としては、左右どちらかの下腹部の痛み、わき腹の痛み、膀胱の痛み、腰痛、尿の量が少ない、吐き気や嘔吐といった症状があります。
特に右側のわき腹や下腹部の痛みを起こすことが多いです。
妊娠中に水腎症になった場合、32週頃には子宮が下がり尿管が圧迫されなくなるので、自然と腎臓に負担がかかりにくくなり、治ることが多いです。
ただし、水腎症になると細菌が繁殖しやすくなるため、激しい腹痛や高熱を出すこともあります。
尿が流れにくくなることで、腎盂腎炎や膀胱炎などを起こすこともあります。
手術などをして治療をしなければならなくなることもあるので、注意が必要です。
妊婦さんが水腎症になりやすい理由
妊婦さんが水腎症になりやすいのは、子宮が大きくなることが理由の一つです。
子宮が大きくなり、尿管が圧迫されてしまい尿の排泄がスムーズにいかず腎臓に溜まってしまい、腎臓や尿管が拡張することで水腎症になってしまうのです。
妊娠初期であっても子宮が大きくなれば、水腎症のリスクはあります。
また、ホルモンの分泌も妊婦さんが水腎症になりやすい理由の一つです。
妊娠初期は黄体ホルモンが分泌されますが、黄体ホルモンには筋肉を緩ませる働きがあります。
筋肉の働きが弱くなることで、尿を運びにくくなり腎臓に尿が溜まってしまうのです。
妊娠中は両方の腎臓が拡張してしまうことがありますが、出産することで改善することが多いです。
腎臓に負担をかけないためにもこまめな水分摂取が必要
腎臓に負担をかけないためにも、水分摂取が大切です。
しかし一気に水分を摂取すると胃や腸に負担をかけてしまい、腎臓にもダメージを与えてしまいます。
水分摂取はこまめにすることが大事です。
基本的には起床時、食事の30分前、入浴の前と後、外出前、外出後、運動前、運動後、入浴前、入浴後、寝る前、といったタイミングで1回に100~200ml程度の水分を摂取していくようにしましょう。
食事の直前に水分を補給すると胃酸を薄めたり、消化酵素を薄めたりすることがあり、消化をスムーズにできなくなってしまうため、水分を補給するのは食事の30分程度前がおすすめです。
寝る前には温かいノンカフェインを飲むようにしましょう。
精神的にもリラックスして熟睡できるようになります。
入浴後に冷たいお水を飲むと体を冷やしてしまいます。
体を冷やすと、血行が悪くなり腎臓に負担をかけやすくなるので注意しましょう。
妊婦さんは腎臓疾患だけでなく膀胱炎になりやすいため水分摂取が大切
妊娠中は子宮が膀胱を圧迫することで頻尿になります。
頻尿になるとトイレに行くのがわずらわしくなったりしてトイレに行くのを我慢するようになります。
トイレを我慢すると腎臓に負担をかけるだけではなく、膀胱で尿が溜まり細菌が繁殖して膀胱炎になりやすいのです。
予防としては水分をしっかり摂り、こまめにトイレに行くことが大事です。
また、おりものシートなどを利用し、清潔に保つこと、下半身を冷やさないようにすること、睡眠をしっかりとることも必要です。
妊婦さんは腎臓に負担をかけないように正しい水分摂取を心がけましょう
妊婦さんは腎臓や膀胱に負担をかけやすいので、水分をこまめに摂取するとともに、腎臓や膀胱に尿を溜めないようにすることが大事です。
血行を良くするためにも、冷たい水ではなく温かいものを飲むと良いでしょう。