天然水にはミネラルが含まれています
天然水にはナトリウムも存在しており、塩分の摂取量に注意している方にとっては気になることでしょう。
結論からいいますと、天然水に含まれるナトリウムは食事で摂るナトリウムと比べ物にならない程少ないのです。
毎日の飲み物として天然水を利用しても、健康上影響が出るほどの量にはなりません。
海外の硬水でもナトリウムは少ない
ミネラルが多い天然水というと海外の硬水を思い浮かべるでしょう。
硬度1500mg/Lを超えるものも販売されており、日本の天然水と比べると非常にミネラルの量が多くなっています。
その中で比較的メジャーなのはコントレックスやクリスタルカイザーです。
これらは硬度が高い天然水として知られており、硬度も約1500mg/L前後あります。
実際にナトリウムの量を比較してみると、コントレックスでは0.94mg、クリスタルカイザーは11.3mgと多くありません。
厚生労働省が発表する1日の塩分摂取量で考えてみよう
厚生労働省が2015年に発表したデータによると、1日の塩分摂取量の目安はナトリウムが600g、食塩1.5g相当だとしています。
多くても食塩換算で8g以下にするべきだと発表しました。
このデータから、天然水を飲むと塩分の過剰摂取になるか具体的に見ていきましょう。
海外のミネラルウォーターで比較しよう
天然水に含まれる塩分の量をチェックするなら、硬水が多い海外のミネラルウォーターを比較するのが一番です。
日本の天然水の多くは軟水となっており、普通に飲む分ではそれほど気にする必要がないからです。
コントレックスの場合
コントレックスは1L当たりナトリウムが9.1mg含まれています。硬度は約1551mg/Lのため非常にミネラルの量は多くなっています。
1日の推薦ナトリウムの上限から考えると、1日1Lのコントレックスを約66本も飲まなければなりません。
クリスタルカイザーの場合
クリスタルカイザーは100ml当たりナトリウムは1.13mgですから、1リットルで換算すると11.3mg相当になります。
この場合も1日のナトリウム上限に達するまでは、53本と多くの天然水を飲まなければなりません。
天然水のナトリウムと塩のナトリウムの違い
そもそも天然水に含まれるナトリウムと、塩のナトリウムは違うものです。
健康のために控える必要がある塩は塩化ナトリウムなのに対し、天然水に含まれるミネラルはナトリウムです。
そのため病気の治療のために塩分摂取量を控えるのは、塩のナトリウムを表しています。
塩
化学結合で表すと塩化ナトリウムになります。
ナトリウムと塩素が結合したもので、ナトリウムの2.54倍の重量があります。
食品パッケージにナトリウムで表示されている場合、その量から2.54をかけたものが実際の食塩の量となるため注意しましょう。
ナトリウム
天然水に含まれるナトリウムはナトリウム単体です。
健康のために塩分の過剰摂取がいわれるのは塩化ナトリウムですから、多少意味が異なってきます。ナトリウムは体に必要な必須ミネラルで、神経や筋肉の調節・体液や細胞の浸透圧の調節をしています。
発汗で失われるほか、摂取量が多ければ体外に尿として排泄する働きがあります。
病気の改善にもお水の摂取が有効に
天然水に含まれるナトリウムと、健康上問題となるナトリウムは別のものですから、天然水の過剰摂取では注意する必要はないでしょう。
逆に体には適度な水分が必要で、水分が補給されているほうが病気の改善になったりもします。
体の多くは水分ですから、外から補う分が不足すれば体内の代謝が低下します。
水分を多く摂ると様々な病気リスクを下げるといわれています。
- 血液サラサラにより脳疾患を防ぐ
- 血液中の尿酸値が減り通風予防
- 血糖値の上昇を防ぎ糖尿病の症状を緩和
- 水分の排泄を促し尿路結石の予防
- 尿の量が多くなり膀胱炎、腎臓病の予防
- 腸が刺激され便秘予防
- 血液の循環が良くなり老廃物が排泄される
- アルコール濃度を下げやすくする
ナトリウムは体に必要なもの
一般的にナトリウムが多いと問題となるのが、高血圧・腎臓疾患・不整脈・心疾患がある方です。
ただし、このミネラルは体内では作り出すことができず、体の調節に必要となるため食事やお水などから摂取する必要があります。
天然水に含まれるナトリウムの量は微量なため、過剰摂取には注意する必要がなく、体の代謝を良くするためにも適度に摂るようにしましょう。
汗でも失われやすく、暑い季節・スポーツ後などにも体内のナトリウム量は減っています。
お水は十分摂るのが一番
病気の治療のために塩分摂取を控えるよう言われている人でも、お水の摂取は重要だといえます。
天然水自体に含まれる量は微量なため気にする必要はないでしょう。
もし食事から摂取量が多い場合は、ミネラルや不純物を取り除いた純水(ピュアウォーター)を利用する方法もあります。
体にはお水が必要なため、あまり気にせずたくさん飲むことをおすすめします。
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