ミネラルウォーターの賞味期限は1.5リットルで約2年

ミネラルウォーターの安全性について
日常的に飲用に使ったり料理など食品に使ったりするミネラルウォーター。
これが幅広く市場に流通するようになった今では、おいしいお水を手軽に利用できるのがありがたいものです。

このミネラルウォーターにも、実は賞味期限が設定されています。

普段何気なく飲んでいる水おですが、その風味や品質を保ったままで使用できるかどうかがきちんと決まっているのです。

未開封の状態であれば、おいしく飲めるのはこの賞味期限内というわけです。
具体的な年数としては、1.5~2リットルのもので2年程度、550ミリリットルのもので1年程度が一般的です。

ボトルに表記されている賞味期限を守っておいしく飲もう

ミネラルウォーターのボトルをそう細かく見る機会はあまりないかもしれません。

しかし、このボトルには見るべき情報がたくさんあり、賞味期限についてもきちんと表記されています。

多くのミネラルウォーターメーカーでは、賞味期限の表記は年月表示となっています。
細かい日にちまでを設定せず、何年の何月までという大まかな表記にしたのです。

つまり、詳細な日にちまでを設定しなくても問題がない製品であるともいえます。

この期間はおいしく飲めると設定されたのが賞味期限であり、保存状態が特殊でなければ問題なく飲むことができます。

ミネラルウォーターの賞味期限設定

ミネラルウォーターはお水だから、何となく長く持ちそうだというイメージを持っておられる方も多いかもしれません。

しかし各メーカーでは、問題なく飲用に使用できる期限を定めており、できる限りその期間内に使い切ることを推奨しています。

もともとは腐敗する構造ではない

ミネラルウォーターをはじめとした水は、本来そのままの形であれば腐敗するものではありません。

通常「水が腐る」と言われている現象に関しては、水そのものが変化した形ではなく、そこに含まれる物質が関係しているために起こるものです。

元素構造としては有機反応が起きない

お水を構成する元素とは、ご存じのとおり水素と酸素です。
このお水を構成するのは水素と酸素であり、化学的な観点から言えば生体活動を行わない無機物であるといえます。そのため、水そのものが有機反応を起こして腐敗するという図式は成立しないのです。
お水に含まれる成分に不純物が一切混じっていない場合は、どれだけ保管しておいても腐ることはないというのが通説です。

なぜお水に変質が起きるか

しかし、実際にミネラルウォーターには賞味期限が設定されていますし、水が腐るという表現もよく使われるものです。
これはなぜなのかといえば、その水に含まれている有機物が状況によって変化するためなのです。その有機物が何であるかによって、いわゆる「腐る」という現象にも違いが出てくるものですが、それは水自体が変化したのではなく、含まれる有機物が腐ったと考えるのが妥当でしょう。

空気中に触れると不純物が増える

ミネラルウォーターがボトルに密閉された状態では、腐敗することはほぼないと考えて間違いありません。
しかし、いったん開封して空気に触れてしまうと話が変わってきます。水が空気に触れると、空気中にある有機物が水に混入することは避けられません。結果、水中の不純物が増えたことで腐敗しやすくなるというわけです。

賞味期限とは何か

ミネラルウォーターに設定された賞味期限とは何かということですが、これはあくまで製品をおいしく飲むことができる期間です。

未開封の状態で腐敗はしないものであるとは言えますが、風味自体が変わってしまうなどの変化は避けられないのです。

例えば、ペットボトルは微細な期待透過性を持っているため、長期間保管していると周囲のもののにおいが内部のお水に移ってしまうことがあります。

水の味とは繊細ですから、こうした異物のにおいだけでも風味に大きな影響を与えます。

こうした変化について、一般的な家庭での保管状態を想定したときに変化が現われにくい最低限の期間が賞味期限と言えるでしょう。

一般的な賞味期限の期間

それぞれの食品においては、原材料や製造過程、パッケージングなどの条件によって賞味期限が決められています。

ミネラルウォーターについても同様で、だいたいの標準的な賞味期限の期間が存在しています。

ミネラルウォーターの賞味期限

多くのミネラルウォーターでは、大容量タイプの1.5~2リットル以上のもので製造からおよそ2年、550ミリリットル入りのボトルではだいたい製造から1年となっています。
この期間を見ると、賞味期限自体はそう長い設定ではないことがわかります。

同じ内容のお水でも異なるのはなぜか

上記のように、内容量によって賞味期限に違いが出るのは内容の水が異なるためではなく、同じ水であっても内容量によって設定が異なっているものです。
この理由とは、外気や臭いなどの影響を受けるにしても、単純に容量が多い方が全体へのダメージ割合が少なくなるためです。容量が少ないと、その分外部からの影響が集約されてしまい、より変質するのが早いように感じられるというのが実際のところです。

消費期限ではなく賞味期限

上記を考え合わせると、ミネラルウォーターにはおいしく飲むための賞味期限はあるものの、この期間までに消費しなければならないとする消費期限はないことになります。

未開封状態で賞味期限を過ぎ、仮に風味が変わってしまっても、飲料水としての使用はできるということなのです。

ミネラルウォーターはおいしく飲みましょう

水をおいしく飲む
未開封の状態でなら、飲料水としては問題なく使うことができるミネラルウォーターですが、おいしく飲むことが目的の1つでもあります。

やはり風味が変わってしまうとそのままの飲用は難しくなるかもしれません。
そのために賞味期限が設定されており、製造時の品質を保ったままでおいしく飲めるように配慮されているのです。

お水は単純に使うものではなく、楽しむものになっているということがこの一面からもうかがい知ることができます。

風味が変わってしまったら生活用水に

万一のときのために備蓄としてミネラルウォーターを保管している方は、一度賞味期限を確認してみてください。

もし賞味期限を過ぎてしまっていても、通常の生活用水としては十分に活用することができます。

賞味期限内の方がおいしく飲めますが、過ぎてしまっても腐敗はしませんので、活用の余地があるわけです。