日本のミネラルウォーターは主に3種類
近年、スーパーやコンビニなどにもミネラルウォーターが数多く並ぶようになり、また通販で購入できたりウォーターサーバーで供給できたりするようになりました。
また、その種類に関しても非常に多くのものが流通しており、一見するとそれらにどのような違いがあるのかがわかりにくいこともあります。
一般的にミネラルウォーターとして販売されているものは、国の規定による分類や含有する成分による質・風味などの違いなど、細かく分けることができるのです。
日本におけるミネラルウォーター類の分類としては、主にミネラルウォーター、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーターに分けられます。
同じ水でも特徴に違いがあり用途によって使い分けましょう
ミネラルウォーターと一口に言いますが、日本で規定されている分類にもいくつかありますし、また含まれるミネラル分によっても特徴が大きく分かれることがあります。
特にミネラル分が多いか少ないかは、お水の口当たりにも影響してきますから、それぞれの好みによって選び分けることができるのです。
また、用途によっても成分を見ながら使い分けるのが賢い方法です。
国が定めるミネラルウォーターの基準
数多く存在するミネラルウォーターの種類ですが、それを種類分けするにはいくつかの観点があります。
それにより、水だけを原料としているミネラルウォーターにも多くの種類に細分化することができるのです。
硬度の違い
ミネラルウォーターの大きな特徴として、硬度の違いが挙げられるでしょう。
硬度とは、水中に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル分の含有量を、炭酸カルシウムとして換算したときに出る数値をもとにした度合のことです。
一般的に硬度が高いと分類されるものが硬水、硬度が低ければ軟水と呼ばれますが、どこからが硬水で軟水なのかは国や団体の規定によって若干の違いがあります。
いずれの規定においても、軟水と硬水の境目に当たる数値はだいたい100mg/l前後となっています。
この硬度の違いによって水質がかなり変化し、また水を採取する場所によっても含まれるミネラル分に相違が出ます。
農林水産省のガイドライン
日本においては、ミネラルウォーターについてその採取方法や加工の有無などによって分類する「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」が存在しています。
これに準拠すれば、飲料として利用できる地下水の中で4つの分類に分けることができます。
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飲料できる4つの地下水
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- ナチュラルウォーター
地下水全般の中で、ある水源から採取したものであるうえに加熱殺菌やろ過といった処理以外に科学的な手を加えていないものがこれに分類されます。
成分などについては特に問いません。
- ナチュラルミネラルウォーター
ナチュラルウォーターのうち、特に地層に長期間たまっていたことからそのミネラル分が流出し、鉱水として採取されたものを指します。
ここには、地層内の二酸化炭素を含んだ結果炭酸水となったものも含まれます。
- ミネラルウォーター
ナチュラルミネラルウォーターの品質をより一定のものに保つため、もしくはさらなる品質向上のために、いくつかの種類をブレンドしたりミネラル分を人工的に調整したり、また曝気などの上水処理を行ったものをここに分類します。
- ボトルドウォーター・飲用水
上記の3種類のどれにもあてはまらないお水で、飲用として活用できるもの全般を指します。
ウォーターサーバーで供給されているRO水は、水道水をろ過したものであるため、この分類に当たります。
- ナチュラルウォーター
日本と海外の品質の違い
同じミネラルウォーターといっても、日本で採取されたものと海外で採取される多くのものでは品質に相違がある場合があります。
流通しているもののすべてとは言いませんが、大まかに見ると海外製のものの方が日本製のものよりも硬度が非常に高い傾向にあるのです。
これは、ミネラルウォーターの原料となる地下水を採取する場所の地形に大きく関係するものです。
地下水は長い期間をかけて地層を流れていきますが、このとき傾斜が激しい地形ならその場所に長く滞留することなく速く流れていくため、その地層のミネラル分を取り込む時間が少なくなります。
一方、緩やかな地形の場合はそれと逆のことが起こるのです。
前者地形は日本に多いもので、海外でミネラルウォーターが採取できる場所は後者の地形が多いとされています。
つまり、地層での滞留時間が少ない日本の水は硬度が低い軟水で、長く地層に滞留していた海外のお水は硬度が高い硬水が多いということになります。
多くの種類から選ぶ
ミネラルウォーターの分類方法には上記のようなものが挙げられるわけですが、いざ自分が使用するものとして選ぶ場合、何を基準にして選べばよいかわからなくなってしまいがちです。
単純に考えると、硬度においては風味や口当たりを左右するものですから、自分が好みだと思うものを選ぶとよいでしょう。
また、料理や赤ちゃんのミルクなど用途によっては硬水が向いていない場合もありますので、そうした点からもチェックしておくのがおすすめです。
自然のままの味わいを楽しみたいならナチュラルウォーター、より品質に安全性を求めるならミネラルウォーターといったような選び方もできます。
好みと用途に合ったものを分類から見分ける
上記のように、自分の好みや用途がはっきりしていれば、それにあった分類からミネラルウォーターを選ぶことができるわけです。
そのためには、この分類ならより自分に向いているといったリサーチをあらかじめしておくのもよいでしょう。
より快適に味わえる種類があるはずです。