活性酸素を作る肥満
活性酸素は、自分の体の細胞や内臓組織などを壊す働きを持っており、体を酸化させて老化や病気を引き起こすと言われています。
活性酸素は呼吸によって取り入れられた酸素がエネルギー代謝に使われることで発生しますが、肥満の人は活性酸素の発生量がほかの人よりも多くなります。
これは、肥満の人の体は痩せている人よりも体積が増えて、おのずと血管も多くなるので、そこでの活性酸素の発生量が増えてしまうことが原因です。
増えすぎた活性酸素は攻撃対象を求めて、自分の健康な細胞などを破壊していきます。
活性酸素は脂質と結びついて
活性酸素はもともとは免疫機能として存在するものであり、体に悪影響を与えるものではありません。
しかし、増えすぎた活性酸素は、免疫機能として働く場所を失います。
攻撃対象がなくなった活性酸素はそれを求めて、脂質とも結びつきます。
脂質と結びつくことで過酸化脂質という活性酸素よりも悪い物質に変わります。
肥満の人は脂質も多いため、活性酸素をより悪い物質へと変える可能性が高いのです。
活性酸素と肥満の関係
活性酸素の発生は、肥満によって増加します。
そうすることで、体の中の活性酸素量は過剰になり、悪影響をもたらすこととなります。
また、活性酸素は肥満の人の体内環境を悪くすることで、さらに太りやすくしたり、生活習慣病の発症率を高めたりすることもあります。
活性酸素と肥満は、お互いに深く結びついているのです。
肥満の人は活性酸素量が多い
肥満の人に活性酸素量が多くなるのは、その体積が増えることにあります。
また、食生活などによって太った人たちは、多くの場合が脂質や肉料理を好み、野菜の摂取が少なくなっています。
こうした諸原因は、肥満と活性酸素の増加を同時に引き起こし、悪循環の中に身を置くこととなります。
血管の中で発生する活性酸素
人の体は、それを維持するために血管をすみずみまで行き渡らせて、栄養の供給を行います。
肥満の人はその体積増加の分、より多くの血管を持ちます。
血管は良い物質を運ぶだけでなく、毒素や老廃物も運んでおり、そこで活性酸素は発生しています。
体のあちこちに存在している老廃物のため、活性酸素が体中にめぐることになります。
肥満の人の食生活
肉や油を好む生活は体にその成分を蓄積しますが、それにも活性酸素が関係しています。
活性酸素は体の細胞とエネルギー代謝の機能を壊すため、代謝が悪くなり、蓄積しやすい体質になってしまうのです。
また、肉や油は腸内環境を悪くして、そこで活性酸素を生んでしまいます。
肥満の人は知らず知らずのうちに活性酸素量を増やす生活をしているのです。
活性酸素が増えると生活習慣病が増える
活性酸素は肥満の人の体で増えて、細胞を壊すことによって肥満と関係の深い生活習慣病のリスクを高めることもあります。
活性酸素の作用によって細胞が壊されエネルギー代謝が行われにくくなることと同時に、血管内で発生した活性酸素の作用もこの生活習慣病に関係しています。
細胞のエネルギー代謝と活性酸素
活性酸素は糖代謝に関わる細胞の組織を壊して編成させます。
活性酸素に壊された組織は代謝の働きができなくなるため、体の中に糖が増えることとなります。
するとその糖は余り、体に中性脂肪として蓄積されていきます。
血管内の活性酸素がコレステロールを
血管内に増えた活性酸素は過酸化脂質と結びつきます。
それを排出しようとして白血球が攻撃を仕掛けますが、それによって過酸化脂質を取り込んだ免疫物質は死骸となって血管内に取り残されます。
これがコレステロールのもとであり、どんどんと蓄積されることで血管を狭めたり動脈硬化の原因となったりします。
また、コレステロールには善玉と悪玉がいますが、上記の働きをする悪玉コレステロールを中性脂肪は助けて血管内にコレステロールが溜まりやすくしています。
活性酸素を除去して肥満と生活習慣病を回避
肥満とそれに関わる生活習慣病を防ぐためには、その原因となる活性酸素を除去する必要があります。
また、肥満を解消することで活性酸素がたくさん発生しやすい環境を変えてやることも大切です。
ダイエットを行うのであれば、活性酸素を減らしながら行うと良い相乗効果が得られるでしょう。
抗酸化物質で活性酸素を減らす
体の中の働きというのはよくできたもので、一つの働きをする物質が発生するとそれを抑制する物質も生まれ、程よいバランスを保とうとします。
活性酸素にもこうした対の働きをする成分があり、それが抗酸化物質と呼ばれています。
抗酸化物質は、活性酸素と結びついてその攻撃性をなくして除去することができます。
しかし、活性酸素が増えすぎると抗酸化物質が追いつかなくなり、体の中から発生する抗酸化物質を補助するために体の外からも補給することが必要です。
水素水で活性酸素を無毒化
活性酸素を無毒化するものとして、水素分子は大変有効です。
小さな分子が体のすみずみまで行き渡り、活性酸素を無毒化します。
水素の溶け込んだ水素水は吸収がよく、効率よく活性酸素に働きかけることができます。
活性酸素と肥満の悪循環
肥満は活性酸素の発生を引き起こす原因となるだけでなく、活性酸素も肥満や生活習慣病に影響するものです。
肥満で体積が増えることや肥満になりやすい食生活で活性酸素が増えると、それが代謝を悪くしてさらに肥満を進めます。
こうした悪循環になってしまった場合には、ちょっとしたダイエットでは太刀打ちできません。
そもそもの原因となっている活性酸素の量を減らして、体内環境をよくしてやる必要があります。
活性酸素をなくして健康なカラダづくり
活性酸素と肥満は深く結びついており、どちらかを改善するのではなく、どちらも上手に解消していくことが必要です。
活性酸素を減らすことで肥満も解消して、肥満にならない生活をすることで、総合的に健康的な体を作っていきましょう。