お水の種類によって変わり、開封前であれば天然水は3〜6か月、RO水は6〜12か月が目安です
ウォーターサーバーのお水は一体どの位の期間美味しく飲めるのか、お水の品質が維持されているのかわからない方も多いでしょう。お水には賞味期限が設定されていて、今回はその期限がどの位の期間なのかを詳しく解説します。
さらに、お水の種類や水ボトルによっても賞味期限が異なるため、それぞれの賞味期限についても言及します。お水は開封すると傷みやすくなるため、できる限り長持ちさせるコツや腐ったお水の見分け方も見ていきましょう。
そして、賞味期限切れを防ぐ方法や期限が切れた場合のお水の活用法など、役立つ情報も満載なので、参考にしてください。
目次
- お水の種類によって変わり、開封前であれば天然水は3〜6か月、RO水は6〜12か月が目安です
- 品質管理の理由からウォーターサーバーのお水にも賞味期限がある
- お水の賞味期限は「天然水」と「RO水」で異なる
- 「リターナルボトル」よりも「ワンウェイボトル」の方が賞味期限が長い
- 開封後のお水を長持ちさせるには常に電源を付けてこまめにメンテナンスすること
- お水の賞味期限切れを防ぐには「配送ペース」の調整や「料理」への使用がオススメ
- 色や臭いがおかしい場合はお水が腐っている可能性がある
- お水の賞味期限が切れた場合は「生活用水」や「アウトドア」に活用しよう
- (まとめ)ウォーターサーバーの水の賞味期限は?開封後はどれくらいもつ?
品質管理の理由からウォーターサーバーのお水にも賞味期限がある
ウォーターサーバーのお水に賞味期限があるのはなぜでしょうか。その理由や消費期限との違いを解説します。
賞味期限または消費期限の表示が義務付けられている
食品を安全に摂取するためには、賞味期限もしくは消費期限どちらかの期限表示が義務付けられています。お水の場合は賞味期限になり、水ボトルに掲載されています。
お水が賞味期限切れになっていないか、こまめにチェックしておきましょう。
お水に賞味期限があるのはなぜ?
ウォーターサーバーで提供されているお水の種類は、天然水やRO水です。徹底した衛生管理がなされており、安全性には問題ありません。
しかし、これらのお水には保存料や防腐剤、酸化防止剤など傷まないようにする添加物を使用していないため、一定期間が経過するとお水の質が落ちたり、傷んだりする可能性もあります。品質を維持し、美味しく飲める保存期間として賞味期限が決められています。
賞味期限と消費期限はどう違うのか?
賞味期限というのは、食品やお水の美味しさ、品質が保たれる期限のことです。主に缶ジュースやスナック菓子など傷みにくい食品に表示されています。
賞味期限を超えたものを摂取しても、すぐに安全性を脅かすとは限りません。また、賞味期限が3か月を超える場合は、年月で表示することも可能です。
消費期限とは、安全に食べ物を食べられる期限のことです。劣化が早い食品(主に傷みやすい食肉や総菜、肉や魚、生菓子や生めん類、お弁当など)に表示されています。
消費期限切れの食品は安全性に問題が生じる可能性があるため、食べない方が良いでしょう。消費期限は年月日で表示することになっています。
お水の賞味期限は「天然水」と「RO水」で異なる
ウォーターサーバーのお水は主に天然水とRO水ですが、それぞれお水の種類によって賞味期限が異なります。その理由を探ってみましょう。
天然水の賞味期限
天然水は、特定の水源地から汲み上げた天然の地下水ことです。採水後はろ過や沈殿、加熱殺菌などの処理を行い、不純物をできる限り除去しています。
とはいっても、自然の力によって年月をかけてろ過されており、元から水質の良いお水であることがほとんどです。天然のミネラルが含まれたミネラルウォーターも多く、銘水として提供されています。
天然水は未開封の状態で3か月~半年位が賞味期限に当たります。開封後は2週間が賞味期限です。
RO水の賞味期限
水道水をRO膜でろ過したお水がRO水です。RO膜は逆浸透膜とも呼ばれる0.0001ミクロンのかなり細かな目のフィルターで不純物を除去しています。
お水の中に細菌やホコリなどが含まれないため、天然水と違って賞味期限もかなり長く、開封前では約半年~1年位です。開封後は約2週間~1か月となります。
賞味期限は実際には異なる場合もあるため、各メーカーの賞味期限を参考にしてください。
また、RO水は基本的にミネラルも除去してしまうため、あとからミネラルを添加しているRO水もあります。
「リターナルボトル」よりも「ワンウェイボトル」の方が賞味期限が長い
ウォーターサーバーの水ボトルには、いくつかの種類があります。ボトルタイプによってお水の賞味期限が違うため、その理由を紹介します。
ワンウェイボトルの賞味期限
ワンウェイボトルとは、PET樹脂の柔らかい素材を使った使い捨てタイプの水ボトルです。中のお水が消費されると、ボトル内が圧縮し真空状態となります。
ボトル内に空気中に含まれる雑菌やホコリ、カビなどが侵入するリスクは低いと言えます。常にボトル内は衛生的な状態が保たれるため、賞味期限はリターナブルボトルと比べると長く設定されている場合が多いです。
賞味期限は未開封の状態では約3~6か月となりますが、ボトルごとの賞味期限は明確に決められてはいないため、あくまでも参考程度としてください。
また、ワンウェイボトルは、使用後にゴミとして捨てられるため、価格がやや高めになります。
リターナブルボトルの賞味期限
リターナブルボトルとは、ポリカーボネートという硬質プラスティックでできた水ボトルで、ガロンボトルとも呼ばれています。水ボトルが空になるとウォーターサーバー会社に回収され、洗浄や消毒を経て再利用されます。
そして、新たな水ボトルとして自宅やオフィスなどに配送されます。
リターナブルボトルは、お水が給水により減るとボコボコという音がしてボトル内に空気が入ります。
そのため、空気中に含まれる雑菌がボトルの中へ侵入してしまうリスクが高くなります。ただし、ボトル自体は殺菌されており、内側に雑菌が付着しているわけではないため、お水の品質自体には問題なく安全性は保たれています。
しかし、中のお水が傷む可能性もあるため、賞味期限はワンウェイボトルと比べるとやや短く設定されているのが一般的です。
リターナブルボトルは再利用されるため、水ボトルの料金はリーズナブルになっています。主に、賞味期限の長いRO水を提供するウォーターサーバー会社で採用されています。
開封後のお水を長持ちさせるには常に電源を付けてこまめにメンテナンスすること
ウォーターサーバーの水ボトルは、開封すると傷みやすくなります。開封後のお水を長持ちさせるためのポイントがあるので、押さえておきましょう。
ウォーターサーバーは日光が当たらず湿気が少ない場所に設置
お水は直射日光に当たると、中で雑菌が繁殖しやすく痛みやすい傾向にあります。そのため、ウォーターサーバー設置の際は湿気が少なく、日の当たらない場所を選びましょう。
灯油のポリタンクなど臭いがきつい物のそばに設置すると、空気中に漂う臭気がお水にうつり、臭いがついてしまう可能性もあるので気を付けましょう。また、水ボトルを保存する場所に関しても同様に注意が必要です。
ウォーターサーバー本体の電源は常にオンにしておく
ウォーターサーバーには、熱いお湯を内部に循環させて消毒する加熱処理や、紫外線を用いたUV殺菌による自動クリーン機能が搭載している機種もあります。また、必要な時にお湯がすぐに使えるように温度管理がなされています。
自動クリーン機能の稼働や温度管理には、電力が必要です。そのため、本体の電源をオフにすると自動クリーン機能が作動せず、中のお水に雑菌は繁殖するリスクが高くなります。
お水が腐るとウォーターサーバー内も雑菌が付着し、不衛生な状態になってしまうかもしれません。さらに、お湯が欲しい時にすぐ使えなくなるため、夜間や数日家を留守にする時もウォーターサーバー本体の電源は消さずに、オンにしておきましょう。
電気代が気になるという方は、省エネ機能付きの機種を選ぶことで少しは節電ができるのでオススメです。
定期的なメンテナスを行う
ウォーターサーバー内部に自動クリーン機能が搭載していても、空気に触れている部分は雑菌が繁殖するリスクがあるため、メンテナンスが必要です。
とくに、水ボトルの差し込み口や給水口などは、お水が外気に触れやすい箇所です。水気を拭き取り、アルコール消毒し殺菌しておきましょう。
また、サーバー本体の背面にある網目はホコリが溜まりやすいので、除去しておくことも必要です。
長期間使用するとどうしても内部の細かな部分に汚れが溜まりますが、自分でお手入れするのは難しいです。ウォーターサーバー内部は、業者による定期的なメンテナンスを受けることになっているので、忘れないようにしましょう。
お水の賞味期限切れを防ぐには「配送ペース」の調整や「料理」への使用がオススメ
ウォーターサーバーのお水には賞味期限があるので、うっかり期限切れにならないように注意しましょう。そこでお水の賞味期限切れを防ぐ方法を紹介します。
賞味期限が迫ったお水から飲む
お水の賞味期限をこまめにチェックし、期限が迫ったボトルから早めに飲むようにしましょう。新しい水ボトルを奥に入れ、賞味期限が迫った水ボトルを手前に置く、後入れ先出しの考え方を取り入れるのがオススメです。
そうすれば、配送で届いた順番に水ボトルを使えます。賞味期限が切れるとお水が劣化し品質も落ちてしまうため、その前に飲み切れるようにしましょう。
配送ペースを調整する
ウォーターサーバーの水ボトルは、毎月配送本数を契約時に決めるため定期配送されます。しかし、それでもお水が使い切れず余ってしまい賞味期限が切れそうなら、配送ペースを見直して調整しましょう。
水ボトルが余りそうなら、その月の配送を止める「スキップ制度」を取り入れているウォーターサーバー会社もあります。ただし、スキップ制度を利用するには手数料がかかる場合もあるため、注意が必要です。
また、あらかじめ配送本数を決めるのではなく、お水がなくなりそうなタイミングで注文できる「都度注文」を取り入れている会社もあります。都度注文なら、水ボトルが余りにくいのでオススメです。
1日に必要な量の水分補給を習慣化させる
1日必要な水分量を計算してお水を頼んでも、水分補給の習慣がついていないとなかなか思うようにお水が飲めないものです。
そんなときはコップ1杯を寝起きや午前中、昼食時や入浴前後、寝る前など大体1日8回位のタイミングで水分補給をするように意識してみましょう。
外出時も水筒に入れて持ち歩くと、忘れずに飲めるはずです。水分補給を習慣化することで脱水になりにくく、健康維持にもつながるでしょう。
料理に使う
水ボトルの賞味期限が迫ってきたら、飲むだけではなかなか消費しきれないかもしれません。そのような時は、料理に使うのもオススメです。
お米を炊く時に、ウォーターサーバーのお水を使ってみてください。軟水で不純物も入っていないので、お米本来の風味を邪魔せず美味しいご飯が炊きあがります。
また、ウォーターサーバーのお水は味が浸透しやすいので、煮込み料理や野菜を茹でる際にも適しています。カレーやスープなどの汁物、煮物も美味しく仕上がるでしょう。
色や臭いがおかしい場合はお水が腐っている可能性がある
お水は、環境や利用方法によっては雑菌が繁殖し、傷んで腐ることもあります。色や臭いで腐っているかを確認できるので、見分け方を知っておきましょう。
臭いによる見分け方
お水が傷んで腐ると、まず変な臭いがします。お水は通常無臭なので、臭いがありません。
しかし、雑菌が繁殖すると、生臭いようなかび臭いような異臭を感じることがあります。異臭は、雑菌が水中の有機物を分解する際に発生します。
臭いは飲む前にわかるので、異臭がしたら飲まないように気を付けましょう。
見た目による見分け方
通常お水は無色透明で色はありません。しかし、腐ったお水は透明感が失われ、濁ってきます。
お水の色は雑菌やカビ発生により、白やピンク、緑などに変色することがあります。また、ホコリのような浮遊物が漂っている場合もあります。
コップにお水を汲んで状態を確認し、色がおかしいと感じたら注意が必要です。
味による見分け方
お水は無味なので味はありません。しかし、腐ったお水を口に含むと、苦く味に違和感を覚えることがあります。
また、ぬめりを感じる場合はお水が腐っている可能性が高いので、飲まないように気を付けましょう。
お水の賞味期限が切れた場合は「生活用水」や「アウトドア」に活用しよう
お水の賞味期限が切れてしまったらどうすればよいのでしょう。賞味期限が切れたお水の活用方法について、紹介していきます。
生活用水として洗濯や食器洗いなどに活用
賞味期限が切れてしまったお水は品質が落ちている可能性が高いので、飲料水にするのはやめましょう。その代わり、生活用水として家事に活用できます。
たとえば、洗濯や食器洗いなどの際に使えます。水そのものはきれいなので、歯磨きや洗顔用のお水としてもオススメです。
1日でかなりのお水を消費できるでしょう。
災害時の備蓄水として活用
地震のような災害が発生すると、水道水が使えなくなる場合もあります。水道からお水が出ない日が続くので、生活に困ってしまいます。
その上、災害時はとくに多くの人がお水を求めてスーパーやコンビニに行列を作って並ぶので、お水そのものを手に入れるのが難しくなるでしょう。しかし、賞味期限切れのウォーサーバー用水ボトルが残しておくだけでも、このような断水時に生活用水として使えます。
トイレを流したり、手や食器などを洗ったりするのに活用できます。ただし、賞味期限が切れている場合は飲用水としては使えないため、注意が必要です。
アウトドアでも活用できる
キャンプに出かける際は、場所によってはお水が非常に貴重なものになります。たとえば水場が設置されていない所では、すべてお水を持参しなければならなくなります。
ウォーターサーバーのお水ならボトルに入っているため、容器に汲んでいかなくてもそのまま車に積めばいので手間が省けます。飲料水としては使えないですが、食器や手足を洗うのに便利でしょう。
⇒水ボトルが災害時の備蓄水として利用できるのか解説した記事はこちら
(まとめ)ウォーターサーバーの水の賞味期限は?開封後はどれくらいもつ?
ウォーターサーバーは基本、衛生的に保たれていていますが、こまめなメンテナンスは必要です
ウォーターサーバーのお水は防腐剤が添加されておらず、一定期間が経過すると品質が落ちる可能性があります。そのため、賞味期限が設定されています。
天然水は未開封状態で約3か月~半年、開封後は約2週間、RO水は未開封状態で約半年~1年、開封後は約2週間~1か月が賞味期限です。
開封後のお水を長持ちさせるには、ウォーターサーバーを湿気が少なく直射日光が当たらない場所に置いたり定期的なメンテナンスを行ったりすることが大事です。
もしお水の期限が切れても生活用水や災害時の備蓄水、アウトドア時のお水としても活用できるので保管しておきましょう。